表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第8章 卒業試験を受ける僕と幼馴染達
65/79

第65話 防衛線



 三日間、町の中に足止めされた僕達は、やる気を出した幼馴染(お嬢様&馬鹿)に引きずられるようにして、防衛線に参加することになった。


 僕達、というのはいつもの僕を含めた三人じゃない。

 クラスメイト含めて、だ。

 あれだよな。


 類は友を呼ぶんじゃなくて、類は友を染めるだよな。


 三年間あのお人よし共と一緒にいたクラスメイト達も、それなりにお人よしになってたらしい。


 そういうわけだから、魔物達は本格終結して、町を取り囲んだ三日目に、僕達は剣をとった。


 各生徒は、割り振られた場所で、町の自警団の人と共に魔物と戦っている。(ちなみに引率の教師は文系方面の教師なので、早々に魔物にやれて戦線離脱してた)


 町はすでに魔物の群れに取り囲まれているから、脱出は不可能。


 もう少し早く町を放棄すれば、もしかしたら安全に避難できたかもしれないけど、急な事だったのと、詳しい状況を把握できなかったことで判断が遅れてしまった。


 で、僕が割り振られた地域は、一番やばい場所だ。

 魔物が多い場所。


 当然ながら、そんな場所には幼馴染共もいる。


「俺達が戦わなかったら、こいつら中に入ってきちゃうんだろ。気合入れないとな!」

「そうよ。町の人たちを守らなくちゃ!」


 テンション高いな。

 まあ、人助けの時は元からそうだけど。

 僕はそれほど、そういうの興味ないからな。


 あいつらの影で適当に頑張ろう。


 で、肩を並べて魔物の軍勢と戦ってみたものの、かなりやっかいな連中だと分かった。


 体力のない僕は早々に、後方支援の方へひっこませてもらった。

 今日一日でつぶれてたら、明日以降が大変だ。

 体力を温存させなければならない。


 まだ、全体的に余裕があるからな一応。


 しかし……。


「おい、こいつらぜんぜん減らないじゃないか。尋常じゃない数だぞ」


 押し寄せる魔物は次から次へと補充される。

 切っても切っても、まるで減らない。

 きりがなかった。


 加えて、負い目がある馬鹿やお嬢様は、極力魔物を傷つけないようにしている。

 おまえらが暴れた所と、ここは関係ないってのに。


 仲間が襲われていたら切り捨てるくらいはするが、逃げる魔物は怪我をした魔物に剣を向ける事はしなかった。

 そいつらがまた戻ってきて人を傷つけたらどうすんだよ。


 ってか。

 どんだけ魔物いるんだよ。

 普段あんまり群れて行動なんてしないだろ。

 こんな時だけ、一致団結して終結すんなよ。


 それに、あの不審者も戦えよ。

 元勇者だろ。

 どこにいるんだよ。


 この規格外の人間やめた幼馴染達より強いくせに。


 正義がどうとか言ってたけど。

 こっちは何それ、って感じだよ。


 あいつの物差し一体どうなってんだよ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ