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ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第7章 恋心に奮闘する幼馴染(馬鹿)
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第53話 恋の時期になる幼馴染達



 僕には二人の幼馴染がいる。

 一人は可愛いらしくも真面目で向上心の高い貴族令嬢の幼馴染。


 で、もう一人はあんぽんたんで馬鹿たれで、よく考えない平民の幼馴染。


 そんな二人は最近色気づいてきているらしい。


 最初は馬鹿だけが恋の病を発症させていたが、次第にお嬢様も発症の傾向がみられるようになってきた。


「あれ? ひょっとしてこの気持ちは恋?」みたいな奴だ。


 学校の授業の最中、教科書貸し借りしたり、勉強を教え合ったりしている時に、変化がみられた。


 具体的にいうと、今までより馬鹿が赤面したり、恥ずかしがったり、恰好つけるようになった。


 でも、お嬢様は天然だったから、馬鹿が色々なアピールをしても気づかない。


 格好つけたり、恋心をあらわにしたりするたびに、「いいお友達」発現とか「かまってほしいなら後でね」発言が出てしまい、ダメージを受けている。


 お嬢様、そういうのには鈍いけど馬鹿には普段から特別な態度なんだよな。


 なんだかんだいって、信頼してるし、頼りにしてる。

 

 でも、どっちも互いの事を好きあってるのに、全然仲が進展しないもんだから、見ててイライラしてくる。


 しかしそれでいて「頼りになるわよ」とか「俺の背中を預けられる存在だな」みたいに無自覚にピンクをふりまくからタチが悪い。


 急に空気に濃い糖分をまぶされると、息できなくなるだろ。


 見てるこっちの胸が焼けてくるんだよ。


 で、そんなだから、誰に頼まれたわけでもないのに、ついついお節介を焼いてしまう。


 でも毎回フォローするのもすごい面倒臭くなるんだよな。


「なあ、ヨルン。どうしたら振り向いてくれるかな。この間(異性として)好きって言ったら、普通の態度で(友達として)好きって返ってきたんだ」


 これだよ。

 あきらかに前途多難な坂がそびえてるじゃん?


 僕は別に恋愛相談だいすきな人間でも、それに詳しい玄人でもないんだよ。


 クラスの中には、そう言うのが好きな奴、大抵一人か二人いるから、そっちの方に放り投げておきたい。


 でも、変な奴にまるなげして、興味本位でおちょくられるのは可哀そうだし、余計な事でこじれると僕に被害が競うでこわい。


 生徒会室で作業している僕の横。


 手伝いに来たっていったのに。こんな時でも、遊びに来た馬鹿の頭の中はお嬢様の事でいっぱいらしい。


「なーヨルンヨルンヨルン。どうすればいいと思う? 好きって気づいてもらうにはなにすればいい?」


 だぁああっ。うっとおしい! お前らさっさと付き合えよ。



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