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ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第6章 無茶ばかりする幼馴染達
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第47話 こんな危ない所にいられるか



 僕は幼馴染達にじとっとした視線を向ける。


 これってあれだろ、慢心ってやつだろ。


 いつも、危ない目にあった時とか問題が起こった時は、僕が手をかしてやってた。

 それが裏目に出てるのかもしんないな。


 あいつら、今までにあんまり致命的に危ないっていう、場面にはあってこなかったから。


 こんな様子だと誓淵に絶対破滅するぞ。


 僕はそんなに遠くない未来を思って、幼馴染共に背を向けた。


「僕はお前らほど、体が頑丈じゃないんだ。無茶につきあえるか。勝手にやってろよ」


 するとお嬢様と馬鹿がしゅんとなる。

 罪悪感が刺激されたが、我慢。


 鬼になるんだ。


「もうこれ以上は面倒見切れない。僕は帰るからな! 魔物にかじられたって助けてやらないぞ! こんな危険なとこにいられるか!」


 勢いにまかせて、変なフラグが立ちそうな事を言ってしまったけど、甘やかすのは良くない。

 なので放っておいてさっさと帰る事にする。


 あんな奴ら、たまには困ってしまえばいいんだ。


 背中を向けて歩き出してちょっと後悔。

 帰り道、危ない魔物でてこないよな?


 僕一人の状態で魔物に囲まれると危険なんだが。


 でも自分から言った以上、さっきの言葉を取り消すのもな……。


「ヨルンったら、何かあったのかしら」

「ただ心配性なんじゃねーの!? あいつ細かい事よく考えてるもんな!」


 でてくるのがそういう感想かよ。


 自分の行動を振り返って反省するくらいはしてくれよ。


 まさか気が付いてない?


 まじで?


 どんだけ馬鹿なの?


 逆にそんだけ馬鹿なの?


 くそ、振り返って叱ってやりたい。


 ガサガサという音が聞こえてきた。


 そしてお嬢様の声。


「あ、珍しい魔物がでてきたわね」


 ……。


 何だよ、気になる事いうなよ。

 僕はお前らなんか置いて帰るんだからな。


 続くのは馬鹿の声だ。


「何だあいつ、他の魔物とは大きさが違うな。まあ、いっか。とりあえず戦ってみようぜ!」


 ……。


 戦闘音が響いてくる。


 だからそんな軽はずみに戦闘続行するな。まずは情報収集だろ。


 するとお嬢様の訝しそうな声。


「あれ、この魔物動きが素早いわ」


 ……。


 あれ、なんか背後から聞こえる戦闘音が変わってきた。

 いつもより、切れ味がにぶいというか、魔物が切れたりひしゃげたりする音がないというか。


「げっ、まわりこまれた。うわ、あぶなっ!」


 ……。


 ああ、もうっ。


 我慢できずに振り返ってみたら、なんかヤバいのがいた。


「とりあえず戦ってみようぜじゃないだろ! そいつは特異型って言うんだ馬鹿たれ! 普通の魔物の十倍は強いんだぞ! こういう時は逃げるんだよ!」


 あんな幼馴染なんか、囮にして逃げた方が絶対良かったのに。

 僕は仕方なく馬鹿たれ二名の首根っこを掴んで引きずっていく事にした。



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