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ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第5章 勇者と戦わされる僕と幼馴染
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第37話 勇者と戦え



 秋の季節が足早に駆け抜けていった頃。

 三年生になるための、進級テストが迫っていた。

 学年に在籍する半分が落とされるという事で有名な、鬼畜なテストが。


 現役勇者とパーティーを組んで戦って、善戦せよ。

 だ、なんていう聞くだにやばそうなテストが。


 二年になる時のテストも相当苦労した、だから早めになんとかしないといけない。


 とりあえず、やるべき事は決まっている。

 まず、パーティーを組む。

 ここが一番重要だな。


 勇者にありあわせのパーティーで挑むなんて論外だ。


 だから、どんな戦い方をするか知っているやつと組まなければならない。

 その点、僕達は楽だよな。


「おい、馬鹿、あとお嬢様。やる事は分かってますよね」

「うん? 何だヨルン、何か困った事でもあったのか?」

「どうしたのヨルン? 相談ならいつでものるわよ」

「……進級テストの事だよ馬鹿たれ。お嬢様も一緒になって馬鹿とボケてないでください。割と重要な問題ですよ」


 頭はこんなだけど。


 戦力には恵まれてるんだよなぁ。


 テストの時は、僕と幼馴染(お嬢様)と幼馴染(馬鹿)で組めばいいんだから。


 上限人数は四人だったけど、いつも三人で行動していたから、少なくてもこっちの方がやりやすい。


 むしろ余計な一人を入れると、連携が崩れる恐れがあるな。


 メンバーが決まったら、どの勇者に挑むか考えなければならない。


 作戦を立てるのは、その相手の実力を知ってからだ。


 僕は、テスト用に用意された勇者のリストに目を向ける。


 生徒会でも作成したリストだ。


 一応先に目を通していたけど、知らない奴ばっかりだな。


 まあ、有名な勇者が学生の相手をしたら、僕達が木っ端みじんになってしまうだろうし。

 そもそも学生相手に剣を交わすなんて、そんな暇はないだろう。


「へー、勇者ってたくさんいるんだな」

「三十人くらい? よね。 こんなに私達のテスト相手になってくれて大丈夫なのかしら」

「近頃は、魔物の活動が一時的に控えめになっているみたいですから、遊ばせる戦力が多めなんでしょうね」


 そこに記されている者達は、学生の相手をするくらいだから、まだ勇者になって日が浅い者ばかり。

 だけど、気を抜く事はできない。


「情報収集してから決めた方がいいけど、申請は早い者勝ちだ。どこかに勇者と知り合いの人がいればいいんだが」


 指名した勇者がダブった場合、早く声をあげたパーティーの要望が優先される。


 悩みどころだった。


 貴族なんかは社交界でたまに勇者と顔を合わせるらしい。


 この学校にはそういった生徒も多く通っているから、聞き込みをするという手はあるが。


「有利に戦える勇者の情報なんて、ライバルに教える前に、自分達でさっさと申請するだろうしな」



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