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ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第4章 変な物を拾ってくる幼馴染(お嬢様)
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第34話 色々とやばい不審者



 その日から僕は、不審者を貶めるべく、隙を探す事にした。


 幼馴染(お嬢様)の屋敷に通う不審者は、やっぱりやばかった。


 まず挙動がやばい。


「あ、どこから入り込んできたのかしら。刺されたら大変だわ」

「こいつが邪魔なのか」


 お嬢様の部屋にハチが入り込んできた時、あいつが手を振っただけで、気が付いたら下に死骸が落ちてた。何それ、どういう理屈でそうなってんの?


 そして言動がやばい。


「先生には、座右の銘とか信条とかあるんですか?」

「……そんなもんねぇよ。正義のために友人きったくらいだしな。なかなか死なねぇ」


 人きったとか言ってるし、友達もきってるし。きった後も眺めてたっぽいし。


 やばい奴確定じゃん。


 後は視線もまずい。


「先生はいつも寂しそうな視線してますよね」

「この顔つきがいやなら追い出せばいいだろ」

「そうは言ってません」

「素性も分からない人間を置いといたら、知らねぇ間に、テメェを切るかもしれねぇぞ」

「先生はそんな事できるくらい元気じゃないでしょ? 泣いてる人を、一人ぼっちにさせたくないもの」

「んなわけねぇだろ。甘ぇ事いってんじゃねぇ」


 お嬢様を見る目がなんだか、憎々しげだし。凝視してるし。なんか、すごい物言いたそうににらみつけてる時あるし。目つきするどいし、怖いし。


 あ、何で僕こいつ嫌いなのか分かったかも。


 お嬢様の甘さにつけこんで、ずっと甘えた態度でいるのが腹立たしいんだ。


 世の中にはもっと不幸な人間がいるんだよ。


 いつまで自分より弱い人間に甘えてんだ。


 うじうじしてるやつって僕あんまり好きじゃないっぽいな。


 意外な点を発見してしまった。


 日ごろつきあってる人間はみんな、底抜けに明るいし、能天気だから気が付かなかったのかも。


 まあ、昔の僕に対する自己嫌悪もまざってるのかもしれないな。


 馬鹿とお嬢様に出会う前は、ちょっとした臆病ものだったし。



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