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ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第3章 進級に手こずる僕と幼馴染達
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第23話 怪しい薬売り



「薬はいらんかねー。良い夢が見れる薬だよー」


 目の前では怪しい人物(男性)が、そんなセリフを言って客を呼んでいる。


 とりあえず大義名分を得るため、最初だけ穏便に話しかける。

 心の中はすでに有罪一択だったけど、表面には出さない。


「おい、お前があやしい薬を許可も得ず売ってる不審者か? 商売するなら、町の権力者にこびをうっておくのは当然だろ」

「ああん? ガキが知ったような口きくんじゃねぇよ。あっちいけ」

「この小瓶、安物だな、中身も濁ってるし。値段を見たけどそこまで上物には見えない。ぶっちゃけお前、詐欺してるんだろ」

「ふざけんな。痛い目みねぇと気が済まねぇのか!?」


 で、冷静に問い詰めると逆上して拳を上げてきので、正当防衛という事でやんちゃな幼馴染達に木刀でぼこぼこにしてもらった。


 僕?

 安全な場所に避難してたけど?


 馬鹿&お嬢様じゃあるまいし、進んで人に剣(木刀)を向けるわけないだろ。

 怪我したらいやだし。


「ぐふっ、やめ。俺が悪かった。悪かったから。ごめんなさい!」


 視線の先では、怪しい薬目が涙目になってる。


 大の大人をフルボッコにするいたいけ(?)な少年少女の絵面、冷静にみるとすごい光景だよな。


 しかし、この幼馴染達、腕上げたな。

 養成学校に入ってから、剣筋が目で追えなくなったんだが。


「お前達、なんでそんな鍛えてるんだ?」


 それに対する馬鹿の答え。


「えっ、だって戦えた方が恰好いいじゃん」


 お嬢様の答え。


「何かあった時自分の身を守れるのは、自分だけだもの」


 馬鹿はよく考えろ。理由が馬鹿っぽいぞ。

 お嬢様はどこの戦乱の世の中で生きてるんだ。


 僕はため息をついて、怪しい薬売りを三秒でしばりあげた。


 馬鹿の称号・ランク こなれた魔物ハンター。お手伝い屋さん、弱い物いじめ討伐者 「B」

 お嬢様の称号・ランク こなれた魔物ハンター。天然記念物よろず屋 正義の執行者ただし優しい「B」

 僕の称号・ランク かけだし魔物ハンター、お世話大好きマン 「C」

 


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