第21話 進級テスト
勇者養成学校には、進級テストというものがある。
三学年分の学習工程があるから、生徒は二回受けなければならなかった。
そういうわけで、僕達は女神石の前にやってきていた。
女神石は、この世界を見守っている(らしい)女神が、毎日管理している石の事。
石の表面に手をかざすと、その人物の成績とか称号とかが映し出されるのだ。
なんでそんなもんがあるのか分からないが、きっと女神がこの幼馴染達のようにやんちゃなのだろう。
人の評価を見て、みんな精進しろと言っているのかも。
話を戻すが、勇者養成学校はそんなシステムを利用してテストを行っていた。
女神石に反映される評価を必ず一つはランプアップさせる。
それがテストの内容だ。
とりあえず一部の情報を確認。
馬鹿の称号・ランク こなれた魔物ハンター。お手伝い屋さん 「B」
お嬢様の称号・ランク こなれた魔物ハンター。天然記念物よろず屋 「B」
僕の称号・ランク かけだし魔物ハンター、お世話大好きマン 「C」
おい、僕の称号。それ、悪口になってないか。
女神っていったい何考えてるんだろう。
まあ、女神だし人間の創造の範疇に収まらないのが普通なんだろう。
やけに親しみがこもった評価だけど、気に入った奴を、ずっと見てるストーカーとかじゃないよな?




