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第20話 誰か代わってくれ
けれど、まあ日常方面は相変わらずなんだよなぁ。
数日後。
僕は、薬屋に手配してもらった胃薬を飲みながら、生徒会室で書類に目を通していた。
おかげさまでこんな体質になったんだよ、ちくしょう!
あいつら、恨んでやるからな!
文句を言いつつ手はとめない。
手をとめても、書類が増えて、やる事も増えるだけだからだ。
だか、奮闘したかいあって、順調に消化できていった。
もう終わりそうだ。
と思ったら、
「あ、いつもの二人がさっきやらかしたので、この種類も目を通しておいてくださいね」
と、部屋に入ってきた女生徒が、ばっさり山を追加。
数字が好きな、クラスメイト。
僕と同じく生徒会にスカウトされた数字マニアだ。
僕は恐る恐る、その人に尋ねた。
「その二人って、やけに物を考えない馬鹿と、やけに天然で真面目なお嬢様だったりしないか?」
「何をいまさら。彼らでなかった方が珍しいのでは?」
「ですよねー」
僕は机に突っ伏した。
「誰でもいいから、誰かこのポジション代わってくれ!」