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14.閑話:掌の上のマリオネット

ありがとうございます。

 デッドは焦っていた。

 

 自分たちが余りポイントが稼げていないこと。

 

 そして何よりも自分が追い出した奴らに負けていること。

 

 

 1日目の最後にチームで話し合った。

 

 「少しづつだけど順調に討伐できているね」

 

 現チームリーダーのレオン。

 

 

 安全策しかとらず危険な戦闘は行わない。

 

 そんなので何が面白れぇんだ?

 

 デッドのイライラは募るばかりであったのだ。

 

 それがついに爆発する。

 

 

 「明日1日は俺の指示に従ってもらう!」

 

 「どういうことだデッド!」

 

 「レオン、お前のちんたらした作戦じゃあランキングトップにはなれねぇ」

 

 「僕は今ある戦力で最大限の動きを」

 

 

 「うるせぇ!どっちが正しいか明日分からせてやる。ランキング上位になりたい奴は俺に従ってくれ」

 

 ランキング上位に目が眩んだのか粗方のプレイヤーは俺に賛成した。

 

 「わかったよ。明日1日の指揮は君に任せる」

 

 

 よし、勝利が確定したと本気で思っていた。

 

 

 2日目デッドが考えた作戦はゾンビアタック。高ランクモンスターと死ぬ気で戦えば何体かは倒せる。

 

 このチームは魔法職主体だから、ブレイクバードとジャイアントワーム狙いだな。

 

 午前中はこの作戦は成功せず討伐数は0だった。

 

 

 死に戻りが増えもう後には引けない。

 

 「午後からはもっと強気に行くぞ」

 

 

 チームメンバーの目は諦めているようだった。

 

 

 しかし午後になって状況が一転する。

 

 

 午前中何度挑んでも倒せなかったジャイアントワームを何とか討伐に成功する。

 

 ついに俺の作戦が功を奏したか。

 

 ジャイアントワームを倒してからチーム内の雰囲気がよくなる。

 

 諦めた顔をしていた仲間が率先して俺に協力をしてくれる。

 

 

 「ここからだみんな!気を引き締めていくぞ」

 

 次の獲物に移る。

 

 

 安定して高ランクモンスターを倒せるようになった。

 

 チームメンバーのレベルが大幅に上がったのが大きい。

 

 死に戻ることもなくなり周りを気遣うことまでできる。

 

 チーム内の仲間意識も芽生え、良い関係が築けている。

 

 レオンもついに俺のことを認めたようだ。

 

 

 明らかに状況が好転している。

 

 これなら本当に高順位を残せそうだ。

 

 

 みんなが消耗してきたのもあり早めに切り上げることにする。

 

 

 今回の成果は十分すぎた。

 

 初日の数十倍ポイントを稼ぐことができた。

 

 

 「次の敵を最後にしよう」

 

 そこで事件は起きた。

 

 

 俺たちの前にデスベアーが現れた。

 

 

 今日何度も戦ってきた相手だ。

 

 

 俺たちは油断せずデスベアー討伐に当たる。

 

 

 デスベアーには物理攻撃が有効なのでレオンが攻撃を仕掛ける。

 

 

 レオンの攻撃が見事にデスベアーに直撃する。

 

 

 

 なんと一撃でデスベアーを倒してしまった。

 

 

 ここまで成長するとは、

 

 

 デスベアーを倒したレオンを労う。

 

 

 「すげえじゃねえかレオン!」

 

 

 「何かがおかしい」

 

 どういうことだ?

 

 

 「今のデスベアーは明らかに動きがおかしかったし僕の攻撃で一撃で倒せるわけがないよ」

 

 

 「確かに…」

 

 

 何度も戦ってきたデスベアーだが俺たち全員で苦戦してきたのだ。こんなに簡単に倒せるわけがなかった。

 

 

 

 俺たちは違和感を覚えたが1度拠点に戻ることにした。

 

 

 

 「一体どういうことなんだ!」

 

 

 レオンが珍しく声を荒げている。

 

 

 「まぁ落ち着けよレオン」

 

 何はともあれかなりのポイントが稼げたんだ。何の問題もねぇ。

 

 

 「よくよく考えたら今日の午後は明らかにおかしかった」

 

 「どういうことだ?」

 

 「昨日と今日の午前あれだけ倒せなかった高ランクモンスターが午後になって1度もやられることなく討伐できた」

 

 

 「俺の作戦がよかったんだろ?」

 

 「今日の午前中は1度も討伐できなかった」

 

 なんだぁ?俺の功績を僻んでるのか?仕方ねえ明日はレオンをリーダーに戻してやるか。

 

 「安心しろレオン。明日はお前がリーダーだ」

 

 

 レオンは何かを見て驚愕の顔をする。

 

 

 「わかった」

 

 

 「どうしたんです?」

 

 チームメンバーのマルコが聞く。

 

 

 「今僕たちのチームポイントを見ていた。明らかにおかしいんだ」

 

 「どういうことだ?」

 

 

 「今日僕たちが討伐して手に入れたポイント以外入っていないんだ」

 

 「良いことだろ?あいつらは諦めたんじゃねえか?」

 

 

 「その可能性もある。だが1つ恐ろしい可能性が出てきた」

 

 「なんなんだよ?」

 

 

 「今日僕たちが倒したモンスター全て彼らのおかげで倒せたという可能性だ」

 

 

 「なんだと!?」

 

 冗談じゃねぇ

 

 「なぜかは分からないが1度確認した方が良い」

 

 

 俺たちはレオンのふざけた説を確認しに行くことになった。

 

 

 俺たちはシーフのマルコに探知してもらいながら奴らを探す。

 

 

 レベル15を満たないやつらだぞ?ありえねえよ。

 

 

 俺はどうしても信じられなかった。

 

 「あの時の俺の判断は間違いじゃねえ」

 

 

 「見つけました!」

 

 

 どうやらマルコが奴等を見つけたようだ。

 

 

 まぁ少し余裕ができた今、頼んできたら面倒見てやってもいいな。

 

 

 俺たちは奴らの元に向かった。

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

つらい。癒しが足りない。

苦手な真面目系の話は今日中に終わらせたいと思います。

早くしないと禁断症状が...。




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