10.妹(天使) 爆誕!
ありがとうございます。
今日はイベント2日目!
約束通りに朝の10時にログインする。
私は夏休みだから関係ないが今回の金、土、日の3連休は熱くなりそうだ。
初日であんなに盛り沢山だったからね。
「おはようございます」
「おはよ」
「おはよう2人とも」
双子がログインした。
「今日から本格的なイベント戦だね」
「本当に楽しみです」
「黒期待してるよ!」
「ん、任せといて」
黒は自信満々だ!
「あら~みんな早いわね」
「おはようお姉ちゃん」
「おはようございます桃花さん」
「おはよ桃花」
姉がログインしてきて皆が揃った。
「今日もよろしくね」
イベント2日目スタートだ!
「っとその前に」
私はインベントリの孵化器を確認する。
昨日黒からインベントリの孵化器を見たら孵化までの時間が分かるって聞いて2日目の朝に確認しようと思っていたのだ。
「あと6時間か」
「じゃあ私の方が早そうね」
どうやら姉も今日孵化するようなのだ。
姉はあと2時間くらいらしいのでお昼時に見せてもらおう。
「みんなこっち来て」
私たちは黒の所へ集まる。
「作戦の内容は教えられないから今日の行動を教える」
いよいよ策士黒の腕前を見られる。
「まずは…」
とりあえず午前中の行動を聞き本当に大丈夫か?と不安を抱いた。
白も「クロ大丈夫なの?」と聞いていたが
「問題ない」
と自信満々に言う黒を見て一応納得したようだった。
「それじゃあシロ、蒼、早速よろしく」
「「はーい」」
私と白は黒の指示で拠点から出ていった。
姉と黒とは別行動のようだ。
――
現在私たちは最初の拠点に戻ってきている。
戻ってきているというか拠点近くの木に身を隠している。
黒から受けた私たちの行動は最初の拠点を見張るだけということだった。
黒が言うにはだけというのが重要らしい。
つまり見張る以外何もするなということだ。
「本当に大丈夫かな?」
私の不安は募るばかりだ。
「クロが言うなら間違いありません」
「白は本当に黒を信頼してるんだね」
「双子ですから」
白の自信満々な顔を見て私も少し安心した。
「出てきました」
私も見ると6人のプレイヤーが出てきた。
「まず1だね」
そこからひたすらぼーっとする。
30分くらいして
「また来ました」
「2回目っと」
私たちは12時になるまで繰り返していた。
「「ただいまー」」
12時になったので私たちは拠点に戻っていた。
「おかえりなさい」
「どうだった?」
姉と黒に迎えられ結果を伝える。
「6回だった」
「まぁ大方予想通りか......」
何の予想かはわからなかったが今はそれよりも、
「孵化するわ」
姉のパートナーモンスターの孵化だ。
姉がインベントリから孵化器を取り出す。
みんなの視線が卵に集まる。
「何が生まれるかな?」
「蒼が生まれればいいんだけど...」
なんて冗談を言っていた。
その顔は真顔だったけど。
「生まれますよ」
私たちは卵を見る。
卵が光りモンスターが出てきた。
ん?
中から出てきたのは手のひらサイズの人?だった。
「妖精だ~」
白のテンションが上がっている。姉も
「あら~」
なんて言っている。
「これは珍しい」
ポーカーフェイスの黒も驚いている。
「はじめまちてごちゅじんたま」
「モンスターがしゃべったぁ――――」
私は目が飛び出るほど驚いた。
喋れるモンスターがいるのか?
白はキラキラと目を輝かせ
黒はその場で固まっていた。
「はじめまして。あなたお名前は?」
「あたちはぴくしー。おなまえはごちゅじんたまにつけてほちいの」
「手乗り人間のモンスターがいるんだ」
私が呆然としていると、
「違いますよ蒼さん!ピクシーは妖精です」
白がプンプンと怒っている。可愛いな。
「妖精?」
「そうです。羽も生えてるし人間とは全然違うんです!」
そうかな?人間が小さくなったようにしか見えないけど......。
「シロ、蒼に言っても無駄」
「わかりますー。人間とはゼンゼンチガウヨネ」
私の言葉に納得したのか白はピクシーの方に戻り、黒は私をジト目で見てくる。
「ごめん黒。本当は違いが分かりません」
そういうと黒はやっぱりって顔をして満足したのかピクシーの方に行った。
ピクシーが何だい!
人間に似たピクシーが悪いんだい。
謎の八つ当たりをし気分を落ち着け、私もピクシーの元に行く。
どうやら名前を付けているようだ。
「あなたは蒼2号よ」
おおっと目を離した隙にとんでもないことになってるな。
これには双子もドン引き。
「ちょっと待ってお姉ちゃん」
さすがの私も止めに入る。
「もっと可愛い名前を付けてあげなよ」
「私にとってはこれが最も可愛い名前だけど?」
何言ってるんだお姉ちゃん。
ピクシーも
「あたちあおにごう?」
なんて言ってるじゃないか。
流石にまずいと私は急いで代替案を考える。
「るりなんかは?」
私は急いで考えぱっと思いついた可愛い名前を言う。
「瑠璃色でるりか...いい名前ね!」
なんかよくわからないことを言っていたが気に入ってもらえたようだ。
「いい?あなたの名前はるりよ」
「あたちるり?」
瑠璃は少し考えて
「あたちるりー」
なんて言って私たちの上を飛び回る。
どうやら気に入ってくれたようだ。
くっ可愛いな。
愛らしい見た目のるりに目が吸い寄せられる。
すると姉が
「いいるり?この人があなたのお姉ちゃんよ」
「あたちのおねえたん?」
すごくいい!すごくいいよおねえたん。
「そうだよー私はるりのお姉ちゃんだよ」
私がそういうと
「おねえたん~」
って言って私の腕に飛び込んでくる。
可愛すぎるよ
気を抜くと誘拐してしまいそうだ。
私が葛藤していると胸の中のるりが
おねえたん?って上目遣いで見てくる。
過剰だよ!!
キュンが過剰すぎるよ!
過剰なキュンで苦しい!
るりのあまりの可愛さに悶絶しそうになってると
「落ち着いて蒼、今はイベント中」
「はっ」
黒の言葉で目が覚める。
「助かったよ黒」
と言って目を開けると
目の前に心配した顔で私を見るるり。
「あああああああああ可愛いぃぃぃぃぃぃぃ......」
私は意識を失った。
しばらくして私は微弱な力で胸を揺すられ目を覚ます。
目を開けると必死にるりが、
「うんしょ、うんしょ」
って私の胸を揺すってくれていた。
るりの可愛さに少し慣れた私はお礼をする」
「ありがとうるり。るりのおかげで助かったよ」
「偉いわるり!」
るりは私が起きたのを確認し、姉の元に戻り姉の頭の上で胸を張って
「あたちがんばったの」
って白に自慢していた。
隣では再び黒が私をジト目で見ていた。
居た堪れないよ!
「蒼はほっといて午後について話す」
黒に見放されてしまう。そう思った私は、
「ごめん~。黒も可愛いよ」
そう言って黒に抱き着く。
「ちょっと、放して」
腕の中でクロが暴れる。
私は?って言って来た白とるりにも
「可愛い」
と言いまとめて抱きしめる。
あぁ天国はここにあったんだ。
3人を抱きしめ天に召されかけた私は姉に頭をチョップされなんとか留まった。
「ありがとう桃花。助かった」
「黒ちゃんごめんねウチの蒼が」
「いい。それより今はイベント」
結果オーライ。
何とか許された私は今イベント中か!と再び思いだした。
時間を見るともうすぐ1時になりそうだった。
ひとまずるりのことはイベントが終わったらまたみんなで集まって検証するってことで決まった。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
ブックマークに追加してくれている方も増えて感謝しかありません。
今後も少しでも楽しんで頂けるように精進してまいります。
そういえば最近友人に勧められてポケモンG〇を始めました。
可愛いポケモンが出るって話を聞いて始めたのにゴーストタイプしか出てきません。
私のボックスは幽霊一色です。
アンインストール案件ですね。
皆様も騙されないよう注意してください。
それではまた。