1.スタートステップ
不意に購入したVRMMO漫画からどっぷりはまり自己満足で書くことにしました。
最初のうちは投稿頻度高めだと思います。
最低でも3日に1回くらいのペースで頑張ります。
目指せ1年ってことでやっていきます!
よろしくお願いします。
「はぁ~今日も友達出来なかったなぁ~」
夕日をバックに今日も虚しく1人家路につく。
私双葉蒼は高校入学して1ヶ月、未だ気軽に話せる友達がいない。言い訳をする気もないが高校入学した次の日に盲腸で入院したのが大きいと思う。
今日も安定のボッチだった。
そのうえ今は自宅でもボッチである。唯一の家族である祖父が1人旅に出てしまったためだ。今病気になったら孤独死してしまうのではないか。思考はどんどん暗くなってしまう。
だけど今日は思いのほか足取りは軽かった。祖父が私のために買ってくれたゲームのリリース日だからだ。今日は終業式だったから早帰りで明日からは長期の夏休みである。
AWO
VRMMO形式の期待作らしい。
でも私は最初このゲームにあまり期待していなかった。私がインドア派だからだ。冒険に行くくらいなら家でアニメを見たい!
しかし私は今このゲームをプレイするのを心待ちにしている。
祖父が言うにはゲーム内で友達ができるかもしれないらしいのだ!
もしかしたらAWOでボッチ卒業できるかもしれない。
逸る気持ちのままに自室に駆け込みAWOを起動させた。
気づいたら私は雲の上に立っていた。
「すごい...今のゲームってこんなに進んでるんだ......」
現実との違いが判断できないほどの景色だ。
すると目の前にモニターが現れる。
アナウンスが簡単な説明をしてくれる。
どうやらこのモニターはゲームでも重要になってくるメニューさんってやつらしい。この機能を使いこなせないと一生ゲームから出られなくなったり、誰かとフレンドになるためにも使いこなせないといけない機能だそうだ。
『それでは初期設定を始めましょう』
「プレイヤーネームはそのまま蒼でいいか」
様々な設定を決めていく。
「お、キャラメイクか。とりあえず種族は人族にしてっと」
種族を決定したタイミングで今の私がそのまま映る。どうやら見た目を決める工程らしい。私の希望は1つだけなのだけど…。
「性別って変えられますか?」
なぜこんな質問をするか、私は男としてプレイしたいと思っているからだ。
やっぱり女の子大好きな私としては1度でいいから異性としてちやほらされてみたかったのだ。
『性別変更は規則により出来ません』
その希望は断たれた。
ゲーム内の何らかのトラブルをなくすためらしい。難しいことは分からないからわかったふりだけしといた。
「じゃあそうだなぁ」
仕方ないからうんっとかっこいい見た目にするか。
顔は変えるのが面倒だからそのままで、髪色は名前と一緒の青にして髪の毛の形はっと…
いろいろなキャラクターを思い浮かべる中で1人適任が見つかった。
すっごい戦いそうなタイトルに出てくる剣を使うキャラ、〇スをモチーフに行こうと思う。
近所な従妹の家に遊びに行ったときによくやったゲームで私はほとんどこのキャラを使っていた気がする。
そんなこんなで、ものの3分くらいでキャラメイクが終わった。
私の見た目は身長155㎝くらい。顔はそのままで、髪は〇ス。なんだかコスプレみたいになったけどまぁいいか。
キャラメイクを終了し続いての項目に移行する。
ステータスの割り振りのようだ。種族値というものが最初から決まっていてさらに最初からある100ポイントを振り分けるわけだ。
とりあえず速さと力があればいいよねってことで筋力と敏捷に均等に割り振った。
最後に職業か。これはもう決まっている。剣士1択だ。
最後にスタートボーナス?
どうやらこれはゲームを始める際にモンスターを1体連れていけるらしい。受け取ると目の前に卵が出現する。何が生まれるかはランダムだそう。フィールドに出ると孵化するのかな?
これで初期設定は終わりのようだ。
私は迷いなく終了を押し確認まで済ませた。
『プレイヤー蒼様。心ゆくまでAWOの世界をお楽しみくださいませ』
私は頷き目を閉じた。
これからできるであろう可愛い友達に思いを馳せて
~~~
私は早々に行き詰っていた。まずそもそも何をしていいかわからなかった。
誰かに聞こうと思い辺りを見回すがよくよく考えたら話しかけられない。ボッチの障害だ。
私って昔から話しかけられたら普通に話せるんだけどこっちからはある程度仲良くならないと話しかけられないんだよね。
そうして自分がボッチなのは周りが声をかけてくれないからだと結論を出した。
ってそんなのどうでもいいんだよ。どうするのこの状況
完全に不審者ムーブを行っていると誰かに声をかけられた。
「あなた大丈夫?」
女の子が2人困っているであろう私を見かねて話しかけてくれた。いい子やぁ~
「初めて起動したんだけど何をしていいかわからなくて」
「えっ?何をするって自由よ?」
何言ってるのあなた!って感じで言われた。こういうゲーム初めてなんだから仕方ないじゃないか!
「例えばどんなことをするのかな?」
「そうね。モンスターを討伐したり街でクエストを受けたりってとこかしらね」
「わたし達もこれからモンスタ~と戦いに行くんだよ~」
へぇ~そうなんだ。私はどうしようなんて考えていると
「良ければあなたも一緒に来る?」
「いいの!?」
「私はいいわよ。いいわよね?」
隣の子にも確認をとる
「いいよぉ~」
「ありがとう」
この2人のパーティーに入れてもらえることになった。
「それじゃあ自己紹介でもしましょうか。私は魔法使いの朱音よろしくね」
朱音は長耳のエルフで朱色の髪を腰あたりまで伸ばした正統派美少女だ。
学級委員長タイプだな。皆をまとめるのが上手そう。しっかり者そうだしね。
「次はわたしだね~わたしはシーフの翠だよ~」
翠は狐耳を生やしたいわゆる獣人で髪は緑色でボブのような形の可愛い系だね。
おっとりしていて天然な子なのかな?なにかあったら助けてあげよ。
「わたしと朱音ちゃんは高校の同級生なんだぁ~」
この2人はリアルでも友達らしく幼馴染だそうだ。
仲のいい友達とゲームなどというリア充っぷり。ボッチの私には眩しいよ...
思わぬところで大ダメージを負ってしまった。
「最後は私だね。蒼です。職業は剣士!よろしくね」
私のあいさつが終わったところで、
「全員の自己紹介が終わったところで早速行きましょうか!」
私たちは草原のフィールドに向け歩き出した。
それから3人でいろんな話をした。
朱音はリアルで
やはり学級委員長をしているらしい。だろうね。
翠は天然と思っていたらものすごく頭がいいそうだ。いつもまじめに勉強している朱音と一夜漬けの翠がテストでは互角の成績らしい。
効率がいいって羨ましいな。
私も物覚えが悪いことと効率が悪いこと、真面目に勉強してもテストの成績は下から数えたほうが早いことなどを話した。
私だけなんか違くない?
2人は苦笑いしていた。
そうこうしていると草原フィールドに到着した。
「早速戦闘してみるわよ」
朱音が杖を構えたので私も初期装備の木刀を取り出す。
敵はLV3の小鼠
「まずは私が先制を仕掛けるから翠はそれに合わせて。それでも仕留めきれない場合は蒼にお願いするわ」
「ok」
朱音が詠唱を始める。
「ファイヤ」
杖から出た炎が子鼠に直撃しHPを大きく減らす。
「とどめだよ~」
翠がナイフで子鼠を切りつけ子鼠を仕留めた。
私が木刀を構えて立っているだけで戦闘が終わってしまった。
「お疲れ~」
翠が素材を回収し終え戻ってきた。
「もしかして2人ともかなり強い?」
「私たちはβ版からやってるから」
「慣れたもんだよ~」
2人はβ版からやってたのか。やけに強いわけだ。
『レベルが上がりました』
「あれ?私攻撃してないのにレベルが上がってる」
「パーティーを組むと経験値が分配されるのよ。早速ステータスを振りましょう」
プレイヤー:蒼LV2
種族:人族
職業:剣士LV2
ステータス
HP:200
MP:100
筋力:75
忍耐:10
器用:30
敏捷:80
魔力:15
ステータスポイント:0
スキル:《剣士スキル:Lv1》
スキルポイント:13
ステータスポイントを振り終えたところで見慣れない項目に気付く。
「スキルポイントって何かな」
「スキルポイントっていうのはね蒼なら剣士スキルがあるでしょ、それにポイントを入れるとスキルレベルが上がってスキルを覚えられるの」
なるほど。面倒そうだからあとでいいや。
「それじゃあ次に行きましょうか」
「「おぉーー」」
次なる獲物を探す。
「20メートル先くらいに4体のモンスターがいるよ~」
翠の探知に引っかかったようだ。
探知は周囲の敵を探知できて非常に便利だ。翠はなぜそんなことができるんだろう?
とにかく敵の元へ向かう
向かった先には翠の言うように4体の人型の犬がいた。
「犬が立ってる!!」
驚きのあまり声を上げてしまった。
「あれはコボルトね。蒼が前衛で先制攻撃を仕掛けて頂戴。怯んだ敵はこっちで仕留めるわ」
「わかった」
私は先制攻撃を仕掛けるべくコボルトたちに向け走り出す。
あれ?そういえば先制攻撃で倒しちゃっていいんだっけ?さっき朱音は少し残してたよね。どうしよ~
蒼は見当違いなことで悩んでいた。
「とりあえず斬っちゃえばいっか!」
コボルトが前足?で攻撃を仕掛けてくる。
私はコボルトの攻撃を躱しつつコボルトたちの中心まで行き一回転して剣を収めた。
4体のコボルトは同時に光になって消えた。
「あっ間違えた~」
「間違えたじゃないわよ!なにあのスキル?」
「驚いたよ~」
ん?私は間違えてなかったのか?スキル?何のことだ?
「あの~スキルってなんだっけ?」
「はぁーーー!?」
また何かやらかしたようだ。
私は朱音と翠に説教の様なスキルの説明を受け、剣士のスキルを教えてもらったがピンとくるスキルがなかったのでとりあえず後回しにした。
「じゃあ気を取り直してレベル上げするわよ」
それから3時間程モンスターと戦い続けた。
成果はこちら
プレイヤー:蒼LV10
種族:人族
職業:剣士LV10
ステータス
HP:1000
MP:300
筋力:135
忍耐:10
器用:30
敏捷:140
魔力:15
ステータスポイント:0
スキル:『剣士スキルLV1』
スラッシュ
スキルポイント:37
短時間でかなりレベルが上がった。
2人も満足そうだ。
だがこんなにレベルが上がりやすいのは10レベルまでだそう。ここからはレベル上げも骨が折れそうだなぁ~
「蒼のおかげで効率的のレベル上げができたわ」
「朱音の言うとおりに行動しただけだよ」
本当に朱音の言う通り動くだけで非常に楽に敵を倒すことができた。
「そんなことないよ~蒼君がいなかったらもっと苦労してたよ~」
「力になれてよかったよ」
「それじゃあ今日のところは終わりましょうか」
2人はもう終わるらしい。
「今日はありがとう。それじゃあ」
「あ、ちょっと待って蒼」
朱音に呼び止められた。
「どうしたの?」
「私達とフレンドになってくれたら嬉しいわ」
そうだった。私友達作るためにこのゲーム始めたんだった。
「もちろんだよ」
2人とフレンドになった。
初日からこれ以上ない成果を得ることができた。
「ありがとう。また遊びましょう」」
「うん」
「蒼君またね~」
そういって2人と別れた。
今日から投稿しようと思っていた記念すべき日に風邪をひいてしまいました。
結構な高熱ですが昔から熱が上がれば上がるほど元気になるという特殊体質を持っていて
現在非常に元気です。
皆様もお体にはお気をつけて