第2話 戸惑う気持ち
恋は甘い香りがする
第2話 戸惑う気持ち
さ、さあ!どうするうぅぅぅぅぅ!?
実は私最悪なことを聞いてしまいました。
それはトイレでのこと。
クラスの女子2「あれ?でも前さ悠馬くんって
美奈ちゃんのこと好きって言ってなかったけ?」
この言葉で私はトイレの個室で疼くまることしかできなかった。
自分が悔しくて。情けなくて。
あれだけ美奈ちゃんと友達になりたいとか言っておいて。
美奈ちゃんなんかいなくなればいいのになんて思っちゃうなんて。
多分そうじゃないのかなってただ自分に言い訳してただけじゃん。
悠馬の恋も美奈ちゃんの恋も応援しないといけないのに--
最低だ。私----
そして今やっと個室から出て教室の机で挫折しております。
杏里(テストも赤点確定だし悠馬の好きな人も聞いちゃうし
私どんだけついてないんだろう・・)
また私は机に寝そべってしまった。
さすがにずっと好きだった人を今この瞬間であきらめきれない。
モンモン頭の中で悩んでいると誰かの指がおでこに..。
パチン
あー..これデコピンじゃん。
杏里「いった・・誰・・」
私が顔を上げると・・
悠馬「元気ねーじゃねーか、朝の元気はどこいった?」
ニヤァと歯を見せてイタズラ顔の悠馬。
そんな姿にもドキッとしちゃうなんて・・
自分が悔しいっっっ!
フイッ
私はそっぽ向いた。
杏里「別にぃ?なんでもいいじゃん?悠馬には関係ないことだし」
※十分関係している。
杏里(ああ!私なんて態度を・・)
悠馬「はぁ、せっかく人が心配してやってんのに」
悠馬は呆れた感じで下を向きながらため息をした。
杏里「べっ、別に心配してって誰も頼んでないし」
すると悠馬は無言で私の目の前から去っていく。
杏里(あ・・れ・・?何やってるんだろう、私・・)
な、なんでこういっつも素直になれないんだろう・・
だから嫌われちゃうんだよ。私。
すると向こうから見覚えのある高い声が聞こえてくる。
美奈「ゆぅまぁく~~ん!」
悠馬「わっ!?」
美奈は思い切って悠馬に飛びつき抱きしめた。
ズキン
何嫉妬してんの。私。
大体、今悠馬に素直にならなかったのが悪いし。
そんな私に嫉妬する資格なんてないよ--。
美奈「ごぉ、ごぉめぇん! い、痛かったぁ?」
悠馬「い、いや別に・・何か用?」
杏里(み、美奈ちゃんすごいまだ悠馬と抱きついてる..
私なんかあの時もすぐ離れちゃうし全然可愛くないや)
あんなに可愛くて何でも出来てモテモテの子に私が敵うわけないじゃん。
美奈「えぇ!?それはこっちのセリフだよぉ!?」
悠馬「え?」
美奈「だってぇ、今美奈のぉことぉ見てたからぁ!
何か美奈にぃ用あるのかなぁ~ってぇ!」
悠馬「いや、俺見たつもりないんだけど・・」
美奈「えぇ!それってぇ、無意識!? 悠馬くん私のこと好きなのぉ?」
その言葉にみんなが反応する。
杏里(やだな・・なんか嫌な予感・・)
悠馬・生徒一同(杏里・美奈除く)「ええええぇぇぇええええええぇぇぇぇえ!?」
クラス男子「おい悠馬ーお前美奈のこと好きだったのかよー」
クラス女子「えぇ!あの噂やっぱりマジだったんだー?」
私は聞いてられなかった。
かといって逃げるのも私が悠馬のこと好きになっちゃうし。
何よりこれ以上、悠馬や美奈ちゃんの邪魔したくないから。
悠馬「えっ、いやっ、違うって」
クラスの男子「何が違うんだよー?」
悠馬「俺っ別に好きじゃないし」
クラスの女子「うわー!悠馬くんツンデレじゃん!」
クラスの男子「本当は好きなくせにー! ヒューヒュー!」
美奈「や、やめてよぉ!!はずかしぃ・・」
クラスの女子「え、じゃあ杏里ちゃんとはどうなってるの?」
杏里・悠馬「えっ」
クラスの男子「ええ!まさかの三角関係ですか!?」
クラスの女子「マジ!?その中でも美奈ちゃんを選んだ心境は?」
クラスの女子が悠馬にエアマイクを出した。
やめてよ。もうそれ以上やらないで。
フラれるのだけは嫌。こんな皆の前で。
やめて!
クラスの男子「じゃあ杏里さんにもねーフラれた心境をお聞きしましょうか」
私の前にエアマイクが差しだされた。
杏里(こ、これはチャンスかも!)
もうどうせならフラれる前に自分からフラれた方がマシかも!
杏里「えっと・・私は悠馬と友達以上でもないし未満でもないです。
つまり私と悠馬はただの幼馴染で兄弟みたいな関係ってこと。
だから私はもとから悠馬のこと好きじゃないし」
悠馬「えっ・・」
一番言いたくない言葉を言ってしまった。
クラスの男子「おぉ!じゃあ元から悠馬と美奈ちゃんができてたわけだ」
クラスの女子「もういい加減白状しろ!悠馬くん!」
クラスの生徒全員が息を合わせて悠馬に聞いた。
生徒全員(悠馬・杏里・美奈除く)「三浦悠馬のぉおおおお好きな人はー?」
もうダメ。これ以上聞いたら私が壊れちゃう。
杏里(こっそり出て行けばバレないかな・・)
ゆっくり後ろのドアへ向かう私。
悠馬の返事を聞く前に教室を出なきゃ。
悠馬「俺の好きな奴は・・」
キーンコーンカーンコーン
私は誰かに腕を掴まれた。
杏里「ん?えっ」
悠馬だった。
私の腕を少し持ち上げていった。
悠馬「こいつだから」
生徒全員(悠馬除く)「ぇぇえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!?」
私はそのまま悠馬に引っ張られた。
キーンコーンカーン...
続く