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作者: Airan-altvier

書きたいことが纏まらなくてだいぶ雑です。

消化不良を起こさない自信のある方だけどうぞ。

運命は変わった。


人形はマスターの元へ。


歯車は廻る。





どうしてそんな悲しい顔で私を見るの?

私、悪いことしたのかな。

ねぇマスター、笑って。笑顔を見せて。



Alice、ごめん、ごめんな。

お前とずっと一緒に居たかった。でも、ダメなんだ…。



マスター?ねぇマスター、どこ行くの?

何故お部屋はからっぽなの?

こんなところに置いていかないで、寂しいよ。

マスター…



殺風景な部屋に残されたAliceは泣いているように見えた。

でも、連れてなんか行けない。

仕方ないんだ、運命なんだ。

あの人には逆らえない。

僕の大事なドール、さようなら。







待っても待ってもマスターは帰ってこない。

私には埃が積もってきた。

ガラスの瞳から涙は流れない。

陶器の足はマスターを捜しに行ってくれはしない。

マスターを見つけても、陶器の腕ではマスターを抱き締める事も出来ない。

とても、とても非力で無力で、ただただどうしようもなかった。

会いたいよ、マスター。






あの人の元についてからもAliceのことを忘れることは出来なかった。

がらんどうの家に残してきたあの子が心配で心配で仕方なかった。

変な輩にいじられたりしていないだろうか、鳥に突っつかれてはいないか、虫やなんかを怖がってたりしないだろうか…。

今すぐ会いたい。

それでも今ここを離れる訳にはいかないんだ。

あの人はAliceをお気に召さない。





マスターが居なくなってから、何度月が昇っただろう。

月光に照らされた影が目の前に現れた。

そいつはマスターよりもちっちゃいくせに太っちょで、到底視界に収めたくない部類のものだった。

奴は私を見てニヤっと笑った。






Alice!あれは、Aliceじゃないか!

あの人が行きたいと言ったので仕方なく同行したオークション、隅の一角、確かにAliceが居た。

Alice、こんなところに…何故…。




奴に捕まえられトランクに押し込まれた私はとても窮屈な思いをした。

お隣の脚付きグラスさんもこんな奴に捕まっちゃって大変だわね。

さて、私はどうしよう。






僕はあの人に頼み込んだ。

お願いします、お願いしますから、あの子を助けてやってください、お願いします…。

彼女は許してくれない。

彼女はAliceをお気に召さない。

僕には入札出来るお金などない。

彼女が許してくれなければどうすればいいんだ。


そんなの、盗み出すしかないじゃないか。





やっとトランクから引っ張り出され知らないところに座らされた。

ここはどこだろう、そう思っていると人がたくさんお部屋に入ってきた。


あれは…マスター…?

私の知ってるマスターより高貴な格好をしているけれど少し弱くなってしまったのかしら。

ドレスの女の人にぺこぺこと頭を下げて…。




Aliceは、僕の大事な大事なドールだ。

あの時僕は判断を間違えた。

僕が選ぶべきは彼女ではなくAliceだったんだ。




マスター、マスター、気付いてマスター!

私はここよ、あなたのドールはここに居るわ!

あ、私に気付いてくれた、こっちをじぃっと見てる。

そして…




そして僕はAliceに向かって駆け出す。

周りの視線が僕に集まる。

Aliceをもう一度此の手で抱けるならば僕なんてどうなっても構わない。




次の瞬間、私はマスターの腕の中にいた。

「ごめんねAlice。もう一生離さない。ずっと一緒に居よう」

運命は変わりました。

変わりましたのでハッピーエンドです。

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