中学1年生 〜ゴールデンウィーク2〜
主要選手タイム
No.4 石田 甲斐(小6春)
種目 50 100 200 400
Fly 32.5 1.15.9 ----
Ba 35.8 1.19.0 ----
Br ---- ---- ----
Fr 34.0 1.11.9 ---- ----
IM ---- 1.23.9 3.00.3 ----
ゴールデンウィーク合宿2日目の夕食が終わった後、ミーティングが行われた。
「最終日午後のメニューはポイントとする。そして、これからの練習の最後にリレーをする。そのリレーで、一番遅かったチームだけで食事の準備を手伝うこととする。何か質問はあるか?ないなら、これで今日のミーティングは終わりにする。解散。」
飯田コーチの話が終わったあと、3人で顔を合わせて言った。
「「「ポイントって…何?」」」
「お前ら、知らないなら聞けよ!」
とは四季。その返しは陽介の
「いやいや、涼ならしってるんじゃあないのかなーと…てか、お前が聞けよ四季!」
「後で俺が聞きに行くから。ちゃんと説明するから。騒がないでくれよ?」
初日のこともあってか、その言葉で2人とも静かになり。2人揃って
「「お願いします」」
と、言った。
「おっと、そういえばチームのメンバーの紙見せてなかったな。」
そう言いながら、もう一度現れた飯田コーチは、プリントを一人一人に配っていった。
「ポイントは、種目自由にしてもよかったんだけども、それだと初めてその種目を泳いだり、専門外の遅いタイムで泳がれても面白くないので、プリントに書いてある種目だけとする。横に書いてあるのは、その点数をとるために必要なタイムな。端っこにアルファベットが書いてあるのはリレーのチームな。昨日、一人帰ったから、丁度、一つのチームに4人ずつになるはずだから、メンバーチェックするように。じゃあ。さよなら〜」
飯田コーチは去っていった。
「四季のアルファベット何?」
「B」
「俺もBやー。」
「俺もB」
四季、陽介、涼介の3人ともBだった。
「でも、そらじゃあ俺ら速すぎじゃね?上から7.8.9がいるってことだろ?余裕じゃね?」
「最後の1人私です。」
その瞬間3人の余裕が消えた。
「確か…50Frのベストって…」
「40.2です。」
「「「終わった…」」」
この女の子は、安達 泉子小学6年生で、A小の生徒なので、来年には四季達の後輩になるであろう選手だ。去年の途中から山田班に来て、山田班で一番Frが遅い選手。一番速いのはBr。という変わった女の子で、Brになると、今の四季と同じくらいで泳ぐが、Frに関してはなんとも言えない選手だ。
「四季。まずは。メンバーの変更をお願いしにいけ。」
「言われなくとも!まてまて、涼介も、ポイントって何か聞きに行こうぜ?」
「ああ。確かに。丁度いいな。俺も行くよ。」
陽介と泉子をその場に残して涼介と四季は飯田コーチを追った。
「えーっと…安達さん?」
「はい。何個か文句言ってもいいですか?」
頬を少し膨らませながら泉子が続けて言った。
「私。今怒ってます。というか、先輩3人にとても怒っています。」
陽介はめんどくさそうな顔をした。
「私だって、遅くなりたくて遅くなってるわけではありません。それにASの標準だってあと0.1か2です。コーチも私のタイムを覚えてません。私はBrなら速いんです。」
「あっそぅ。それでもだ。Frが遅いのは事実だろ?Brなら速い?お前の場合違うだろ?Br以外が遅いが正解だ。」
「違います。Brだけが天才的に速いだけです。」
「全国に行けてないのに天才とか言うなよ。今、このスクールに天才は誰もいない。才能を持ってる奴も多分いねぇよ。」
陽介はそう言って腰を上げ、部屋に戻っていった。
飯田コーチの部屋の前
「飯田コーチ。」
名前を呼ぶと、直ぐに扉は開いたが相手が誰か分かると、飯田コーチは直ぐに嫌な顔をして、
「はぁ。来ると思ったよ。お前らはたまに負けろ。以上。ほら、部屋に戻れ。話すことはない。」
扉を閉めた。
「飯田コーチ。もう一度お話お願いします。話はそれだけじゃあないですから。」
今度は扉はゆっくりと開いた。
「僕たち、B班の中でポイント?をしたことのある人がだれもいなくて、ポイントが何なのか分からないんですが…」
「お前らポイント知らんのか。それはすまんすまん。この紙に書いてあるタイムと数字があるだろ?タイムをきったらその、数字の分だけポイントをもらう。今回は4人で1チームとして行なってもらうから…40点で終わりだな。ほかに何もないだろ?じゃあ、明日も早いからな。おやすみ。」
扉を閉めるのはとても速かった。
「なぁ、俺らって飯田コーチに嫌われてるのか?」
少し間をおいてから
「ら、じゃない。俺が嫌われてるんだよ。」
と四季は言った。そして、涼介はなんと声をかければいいのか分からず、気まずい空気が流れた。
「お前、安達の姉知ってる?」
「いや、知らないよ。」




