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水泳部1年春  作者: 田尻山 一由
7/24

中学1年生 〜ゴールデンウィーク2〜

主要選手タイム

No.4 石田 甲斐(小6春)

種目 50 100 200 400

Fly 32.5 1.15.9 ----

Ba 35.8 1.19.0 ----

Br ---- ---- ----

Fr 34.0 1.11.9 ---- ----

IM ---- 1.23.9 3.00.3 ----

ゴールデンウィーク合宿2日目の夕食が終わった後、ミーティングが行われた。


「最終日午後のメニューはポイントとする。そして、これからの練習の最後にリレーをする。そのリレーで、一番遅かったチームだけで食事の準備を手伝うこととする。何か質問はあるか?ないなら、これで今日のミーティングは終わりにする。解散。」


飯田コーチの話が終わったあと、3人で顔を合わせて言った。


「「「ポイントって…何?」」」


「お前ら、知らないなら聞けよ!」


とは四季。その返しは陽介の


「いやいや、涼ならしってるんじゃあないのかなーと…てか、お前が聞けよ四季!」


「後で俺が聞きに行くから。ちゃんと説明するから。騒がないでくれよ?」


初日のこともあってか、その言葉で2人とも静かになり。2人揃って


「「お願いします」」


と、言った。


「おっと、そういえばチームのメンバーの紙見せてなかったな。」


そう言いながら、もう一度現れた飯田コーチは、プリントを一人一人に配っていった。


「ポイントは、種目自由にしてもよかったんだけども、それだと初めてその種目を泳いだり、専門外の遅いタイムで泳がれても面白くないので、プリントに書いてある種目だけとする。横に書いてあるのは、その点数をとるために必要なタイムな。端っこにアルファベットが書いてあるのはリレーのチームな。昨日、一人帰ったから、丁度、一つのチームに4人ずつになるはずだから、メンバーチェックするように。じゃあ。さよなら〜」


飯田コーチは去っていった。


「四季のアルファベット何?」


「B」


「俺もBやー。」


「俺もB」


四季、陽介、涼介の3人ともBだった。


「でも、そらじゃあ俺ら速すぎじゃね?上から7.8.9がいるってことだろ?余裕じゃね?」


「最後の1人私です。」


その瞬間3人の余裕が消えた。


「確か…50Frのベストって…」


「40.2です。」


「「「終わった…」」」


この女の子は、安達(あだち) 泉子(いずみこ)小学6年生で、A小の生徒なので、来年には四季達の後輩になるであろう選手だ。去年の途中から山田班に来て、山田班で一番Frが遅い選手。一番速いのはBr。という変わった女の子で、Brになると、今の四季と同じくらいで泳ぐが、Frに関してはなんとも言えない選手だ。


「四季。まずは。メンバーの変更をお願いしにいけ。」


「言われなくとも!まてまて、涼介も、ポイントって何か聞きに行こうぜ?」


「ああ。確かに。丁度いいな。俺も行くよ。」


陽介と泉子をその場に残して涼介と四季は飯田コーチを追った。


「えーっと…安達さん?」


「はい。何個か文句言ってもいいですか?」


頬を少し膨らませながら泉子が続けて言った。


「私。今怒ってます。というか、先輩3人にとても怒っています。」


陽介はめんどくさそうな顔をした。


「私だって、遅くなりたくて遅くなってるわけではありません。それにASの標準だってあと0.1か2です。コーチも私のタイムを覚えてません。私はBrなら速いんです。」


「あっそぅ。それでもだ。Frが遅いのは事実だろ?Brなら速い?お前の場合違うだろ?Br以外が遅いが正解だ。」


「違います。Brだけが天才的に速いだけです。」


「全国に行けてないのに天才とか言うなよ。今、このスクールに天才は誰もいない。才能を持ってる奴も多分いねぇよ。」


陽介はそう言って腰を上げ、部屋に戻っていった。




飯田コーチの部屋の前


「飯田コーチ。」


名前を呼ぶと、直ぐに扉は開いたが相手が誰か分かると、飯田コーチは直ぐに嫌な顔をして、


「はぁ。来ると思ったよ。お前らはたまに負けろ。以上。ほら、部屋に戻れ。話すことはない。」


扉を閉めた。


「飯田コーチ。もう一度お話お願いします。話はそれだけじゃあないですから。」


今度は扉はゆっくりと開いた。


「僕たち、B班の中でポイント?をしたことのある人がだれもいなくて、ポイントが何なのか分からないんですが…」


「お前らポイント知らんのか。それはすまんすまん。この紙に書いてあるタイムと数字があるだろ?タイムをきったらその、数字の分だけポイントをもらう。今回は4人で1チームとして行なってもらうから…40点で終わりだな。ほかに何もないだろ?じゃあ、明日も早いからな。おやすみ。」


扉を閉めるのはとても速かった。


「なぁ、俺らって飯田コーチに嫌われてるのか?」


少し間をおいてから


「ら、じゃない。俺が嫌われてるんだよ。」


と四季は言った。そして、涼介はなんと声をかければいいのか分からず、気まずい空気が流れた。


「お前、安達の姉知ってる?」


「いや、知らないよ。」

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