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ワンダーエンド  作者: 凩夏明野
第一章-興奮エンド-
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時間切れの春日井直太

「ちくっしょうが!逃げられたじゃねえか完全に!」


木更津だか木皿毛だか如月だか、もう忘れたがそいつに逃げられた。

いや、あの野郎が自力で逃げた訳じゃねえ。


「おいこら!出て来いやクソ野郎が!邪魔だけして隠れてんじゃねえぞ!」


いきなり目の前に壁を作るなんざあいつかあいつくらいしか有り得ねえ。

だがあいつは普通にIFLC側の人間だ。

だからあいつに決まってんだろ。


「男か女かも分かんねえんだけどな。とにかくさっさと出て来いや!じゃねえとこの辺一帯更地に……あ?」


何か音が聞こえるな。

……ああ、俺の携帯だか通信機だかの音か。


「うるせえぞ!今取り込み中だボケ!」


〈相変わらず口悪いな直太。そんなんじゃ一流レストランに行けねえぞ。〉


ち、こいつかよ。


「お前だって変わんねえだろうが。何の用だよ。」


〈何、用って程でもない。帰って来いってだけだ。〉


「はあ?冗談こいてんじゃねえぞ。あいつが現れたんだよ。あの日から何処に行ったのか全く分からなかったあいつがな。」


〈抽象的な言葉ばっか並べてんじゃねえよ馬鹿。大体は分かったけどな。とにかく一旦戻れ。〉


クソ野郎が……。

だが、一応こいつは俺より上だ。

ヒエラルキーは遵守しなきゃならねえ。


「ち、分かったよ出宮。帰りゃいいんだろ帰りゃ。」


〈もう少し下僕感を出して欲しい所だがまあいいだろう。さっさと帰って来いよ。寄り道なんてしたら殺すからな。〉


「調子に乗ってんじゃねえぞ糞ガキ。てめえこそ後でぶっ殺してやる。」


連れ帰れって言われた奴には逃げられ、探し続けていた奴にも逃げられ、しかも糞むかつく上司の糞むかつく命令とか。


「もう一回富士山を陥没させてえくらいにイラつくぞ糞が。」

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