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ワンダーエンド  作者: 凩夏明野
第一章-興奮エンド-
5/52

Burned

放たれた銃弾は、5.7x28mm弾20発、6.8×43mmSPC15発、7.62×25mmトカレフ弾23発。

確かに威嚇射撃な様でフルバーストしない辺りは褒めてもいいだろう。

……ん?

銃の種類ならまだしも、なんでお前銃弾の種類まで、って。

使ってる銃見りゃ分かる事だろ。

え?

じゃあ銃弾の数はなんで分かったか?

それは俺のアダムと関係あるのさ。

だが、今はそんな事話している暇はナッシング。

続きに行こうぜ。

「Burned“焼かれたいのか?”。俺の炎を前にしたとあっちゃ、銃弾なんぞ屁の河童やで。」


したり顔で敵に台詞を吐く宗司。

銃弾は溶けて床に散らばっている。


「は。やるじゃん。確か物に着火するのがLv1、体に炎を纏うのがLv2だよなあ?」


「よー知っとるやんけ。名前もその勢いで覚えろ。」


「餓鬼が命令してんじゃねえよ。ったく。役に立たねえ部下を持つと(つれ)えわ。」


いや、役に立たないというのは嘘だ。

威嚇射撃と言うだけあって、実は俺達に直撃する弾は一発も無かった。

溶かしたのは、まあ一種のパフォーマンスだ。

なんにしろ、射撃の腕は三人が三人共名人と言ってもいいレベルだ。

しかし仮に銃の腕が優れていても、例え何かしらの殺人拳の使い手だとしても、もし剣術の達人だとしても、戦闘タイプのイヴと真っ向勝負などするべきではないのだ。

何故なら俺達は、『人外』なのだから。


「ま、この程度でビビってたならそれこそ即殺しだったからな。良かったな助かって。」


「はん。口が達者だな半端オールバック。その優秀な口がどっかに行かねえ様にしっかり見張っとけよ。」


「ち……。まあいいか。」


その後、俺は後悔した。

いや、別に原点使いを目の前にしたのを後悔した訳じゃない。

大体俺は、この時点ではまだ原点使いなんて言葉を知らない。

ただ、奴のアダムについてまるで考えていなかった事をだ。

それだけをただただ後悔した。


「『重力という重苦しい枷は、人間が宇宙に羽ばたくのを防ぐと共に、大地の離反も許さない』。」


そう、やはり俺は、ただただ後悔した。

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