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プロローグ
一人の男が言葉もなく、立ち尽くす。
パッと見た感じでは、少年とも言えるような体格・雰囲気をしている。
背もそこまで高くなく、細身だ。
しかし、その顔立ちはもう成年と言っても問題なく、落ち着きがあり、大人びている。
周りには木が生い茂っている。
男の周りは少し木が生えておらず余裕があるが、基本的に道も何もない森である。
しかし、男には、この時に「林なのか森なのか」を判断できる要素は何もなかった。
鞄は持っていないが、ポケットには携帯も財布も家の鍵もある。
ここが日本であれば、…いや、地球上であればどうにかなる話だった。
しかし、男の表情は途方に暮れているという感じではない。
呆然としていた。
数分が立ち、鳥の鳴き声や自分以外の物が動く音によって、男は我に返る。




