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39話 心的 疼痛:

「それで…その方法は…なにかな?」


「こ、このお薬を飲んでね?毎日私とぎゅーってするの!そしたら治るの!」


嘘を吐いた、人生初めて。


お父さんに渡したのはただの錠剤の空の容器、でもお父さんはそれを快く飲んでくれた


私を抱き締めるお父さんの心臓の音はゆっくりで…確実に死に向かっているというのに何故か落ち着く…


「アスモちゃん、シスターの件は…」


「うっうん!なる!なるからお父さんも早く元気になってね?」


「ははっ…それなら私も頑張らないとね…!」


お父さんが治るなら何でも出来た、でも治療法だけは見つからなかった


薬を飲み、私を抱き締める…そんな日が3回程続いた翌日、私は歓喜の声を漏らす


「…今日は…心地良い日だね…」


「おとっ…さ…」


立っている、日の光の元で…!


なんで?あの薬は嘘なのに…!どうでもいい、お父さんが目を開けている…!


「お父さん!立てるの!?大丈夫!?」


「そこにいるのはベルちゃん…髪伸びたね。」


「おとーさん…」


「はいはい、私はここだよワープちゃん。」


私は見ているしか出来なかった、事情を知っているから、罪悪感が押し寄せて私は押し潰されそうになっていた


皆が家事のお仕事にいった後もお父さんはそこに佇んでいた


「…来ないのかい?アスモちゃん。」


「あぇ…」


「おいで、私はここにいるよ。」


駆け寄って、いつものように抱き締める…


早い、早すぎる。


おかしい、心臓の音が…!


「お父さん…わたっ、わたし…」


「こんな日々が、ずっと続けばいいなぁ…」


どうしてそんな平然としていられるの…?この脈拍で汗ひとつかいてない…!


で、でも…元気になってる…よね?大丈夫、多分大丈夫!だってお父さんは今こんなに暖かいんだから!


神様じゃなくて私が救った…救えた…!


「…」


冬の寒い朝の日だった、お父さんは女神像に寄りかかり冷たくなっていたら


きっと季節のせいだ、お父さんはただ眠いだけだ。


…教会が騒がしいな


「おねっ、おねーちゃ…」


だれ…?


「っ!」


おねーちゃんが、いや、おねーちゃんだったものがそこにあった


肉塊、血は滴りハエが集る。


「わっワープ!」


逃げなきゃ、ワープだけでも連れて、一人だけでも生き残ってよ…!


「あっ…」


転んだ…?足に何か引っ掛かって…


ワープの、足?


そこで、私の中のどこがが壊れた


「おいそこのガキ!逃げるんじゃねぇぶっ殺すぞ!」


人は死ぬ時、心臓の音がゆっくりになる。


心地良い…段々遅くなって、火を燃やすみたいに爆発的に早くなって…死ぬ。


病気の人は…それが顕著だ、だから私は人を病に伏せる。


私は神を信じない…悪魔だ


「病気の悪魔…」


アスモデウス、それが私の真名。


神様は何もしてくれない、なら私が解決する。


「ちっ近付く…」


ふふ、頭を潰されても心臓は10秒くらい動く…素敵だなぁ…


この時間が続けばいいのになぁ…


血に染まった手で触れると、ベルちゃんはハエの卵から孵ってきて何も言わずに私に着いてきた


ワープの可愛い可愛い小さな足に接吻をすると体がくっついて何も言わずに私に着いてきた…


姉妹がいれば私は幸せ…神様なんていらない。











「っ…」


「よしよし、何があったか分からないけど、私はここにいるからね~…」


既に涙を流す目は無い、そこにあるのは決意の炎のみ、己が傲慢により現世に縛り付けられた姉妹を救うためアスモデウスは立ち上がる


「ありがとうごさいました。」


「ええ、またいつでも来て良いのよ。」


アスモデウスはゲートを開き、姉妹のいる場所へと向かう…





~王宮地下~


「蛇ー…まだか?」


「全くもう急かせないでよー、まだまだ。」


「はぁ…暇潰しに貴公らと戯れようとしたが…お遊びにもならないとは…」


悪魔達が加勢するも歯が立たずリオハ達は拘束されていた


(まずいな…俺の目は取られたしリオっちは喉を切られて魔法が使えない…あの変に腕が伸びる子もハエの子もさっきから気を失ってる…)


「…おい!なぜ直ぐ俺らを殺さない?」


「いや少し聞きたいことがある、このフェンリルはどうやって改造した?」


「人類の叡智だ、神には分からんか?」


「叡智?いやこの神殺しの機械をよくここまで粗悪品に作り替えたなと言っているぞ?人間には分からんか?」


挑発を返されスリーフは黙りこくる、突如、空間が裂けそこより決意を身に纏ったアスモデウスが出でる


「おや!病気の悪魔!久方ぶりか私は嬉しいよ!」


「ワープ、ベルちゃん、遅くなっちゃった…ごめんね。」


「無視!?無視だと!?嘆かわしい!実に!」


(な、何かあいつ露骨にテンション上がってる…)


イスカリオテを無視しアスモデウスは姉妹を撫でる


「苦しいよね…大丈夫、全部私が背負うから。」


「お、おい悪魔さんよ、俺らを連れて逃げてくれ…あいつには勝てん…」


「…もう顔を背けるのはやめることにしたの。」


イスカリオテへと近付くアスモデウスは口を開く


「おやおやおゃ…!?」


「あんたの能力、裏切り…自身の分身を発生させたり死を無かったことに出来る…」


「舌に刻まれた666という印が能力の条件…」


「んぇ…」


アスモデウスの口の中にはイスカリオテの舌が入っていた


「残るは保身と破滅…でも、破滅は使えない、でしょ?」


「へび…!はあく完成さえろ…!」


「はいはい…」


舌を呑み込みアスモデウスは一糸纏わぬ姿になり歩みを進める…



























































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