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18話 杖座、希望と友情を表す

「ふっ…ふっ…!」


「うんうん、動きも良いし呼吸も整ってる、凄い成長速度だね!」


始めたての頃と比べて格段にやりやすくなった…今ではどう動けば良いのか、攻撃のタイミング、回避の仕方、その全てが分かる…!


「後は…君戦闘中癖があるね、相手を見るとき左目で追ってるでしょ、両方で見ないと…」


っ!?消えた!?


「死角が発生してこうなる。」


「ぐあっ…!」


…確かに俺は強くなってる、2倍3倍なんて比べ物にならない程に、だがこいつ…アルディスが強すぎてちょっと自信が無くなってきた…


「その癖を治したら、魔王と渡り合えるかもね。」


「はいはい…」


もう何時間経ったか分かんねぇ…ちょっと寝よ








…グリドールは、頑張ってる。


あんなに汗だくになって…成功するか分からないのに俺に脱出の手立てを完全に預けてる


あいつが前に言ってくれた言葉、お前は仲間だ、その時は別に何も感じなかったが…今になると染みてくる


仲間…そんな奴は俺の人生に要らないと思ってた、自分の好きな研究をして、その一生を終わる、そう思ってた。


お前が俺に仲間と言ってくれた、だから俺も…応えないと…!


「ダンテ・ソロス・コメンノ・トーム・イトル!」


あ、空いた!ゲート!


「やったな骨君、その呪文はあげたるわ、たんと使い。」


俺は…ゲートの確認でも、ダンテと喜びを分かち合う訳でもなく、ただグリドールの方向へ走っていた


「出来たぞ!ゲートっ!」


ダンテ、俺に呪文を教えてくれてありがとう、アルさん、手掛かりを教えてくれてありがとう、グリドール。


仲間で居てくれて、ありがとう。






「…っ!?」


森を歩くこと小一時間、あの時の異様な空気が私達を包む。


「リオっち、感じるか?」


「勿論、警戒して進もうか。」


「…わ、わたす…もう進めないです…こわ、くてぇっ…!」


「落ち着きたまえマリアッチ君、分かった、もう君は帰れ、それが最善だ。」


トラウマ、と言った物だろうか…マリアッチ君、君は頑張った、ここまで恐怖に耐え着いてきてくれてありがとう。 


「最後、にっ…あ、あ、あにょ魔法をっ…!」


体が…透明に…


「…マリアッチ君、餞別感謝するよ。」


「じゃあなふわもふ、静かに生きろよ。」


彼女は涙を溢しながら去っていった、こういう事もある、傷は消えたとはいえ記憶は残る、さようならマリアッチ君…後は任せてくれ。


「…行くよ。」


「汚らわしい…童どもめ…!」


この声…魔王!情報の通り蛆虫のように這っている…!


「あやつら…裏切りおって…!」


裏切り?悪魔達は元々魔王に着いていたのか?っあいつ何かを持っている…銀貨?


「Iscariot beneb トーム・イトルっ…!」


「リオっち、何か来るぞ…!」


いすかり…?何だ?呪文なのは分かるが…何か異質だ!


「醜いな、魔王よ。」


リオハと金髪の男に戦慄走る、その見姿は正に存在する地獄、破滅の体現者、イスカリオテであった


「だまれぇっ…契約の名の元に余を治せっ!」


「…ふん、契約の名の元に誓おう。」


あいつは何をしている…!?何だ?悪魔か!?


「それより魔王よ、貴君の周りにいる鼠は始末しないのか?」


「なんだと…?」


っ…!気付かれた!


リオハ達が逃げ出すも行く先々でイスカリオテの人影が現れ、ついには袋小路となる


「君、誰だい?悪魔?」


「神…とでも言っておこう、弱者。」


弱者…ね、私も安く見られた物だ…


「キル・トーム・いとっ…」


「封じ、閉じ込め、蓋を閉めろ。」


口が…いや喉!何か喉にへばりつく物がある…!


「裏切りの権能だ、口を封じ、魔力、魔法を使えなくする。」


「それ、私にも出来るよ。」


っ病気の悪魔…!なぜここに!?


「っぁ…ぇぅ…!」


「はいはい黙ってて…!時間稼ぐからワープのとこへ行って!」


くっ…感謝すら伝えれない…!が助かった!


「ふふふ…貴様も随分と丸くなったものだな…」


「あーはいはい拗らせちゃん、早くやんなさいよ」


「あの!ケルビムまで登り詰めたアルディスは堕ち!その子でさえ悪魔となり…!実に愉快だ!」


「チッ…デリカシー無いんだよ…」


西側諸国、とある森にて…悪魔と神が邂逅する…!








朝か…


ここの所眠れていない、理由は分からない、ただ分かるのは、夜は静かだということ。


「よぉ、元気か?」


「また、きみか…」


そして毎日ロアはやって来る、見舞いのつもりか土産話を毎回してくる、鬱陶しい…


「元気なら、もうここから出てるよ。」


「それもそうだな、お前には分からんだろうが外にシマトネリコっつー木が生えてる、中々いい物だぞ。」


木、ね…ロアはこういう話を毎日、毎回、必ず欠かさずしてくる、嫌がらせかと思うほどに


「もう、来なくて良いよ、一人にしてくれ。」


「悪いが出来ない、理由はお前を放っておけんからだ」


偽善め…これだから人間は嫌いだ…


偽善…何処かで聞いたことが…


トリスは思い出す、数百年前の記憶を。


「なぁヴァイラ、どうして貧しい奴隷や子供を救う?お前には意味ないだろ?」


「んーとね、トリス、それにはとっても深い訳があるんだよ。」


「偽善…って言葉が人間にはあるの、私達は多くの国、軍、人を殺して滅ぼしてきた、でも今は子供を救ってる、矛盾してると思う?」


「ああ勿論、どんなに人を救っても殺した奴は戻らん。」


「人ってね、増えるんだよ、生まれて数十年経ったらすぐにね。」


「んなことは知ってるよ…」


「ふふ、確かにトリスのいう通り殺した人は戻らない、でも一人を救ったらその人が沢山子供を作って…命を数で見るつもりはないよ?でも…私なりの贖罪なの。」


「ふん、偽善だな。」


…ヴァイラ、そうだ、僕はヴァイラの為に千年間生きてきたんだ。


罪を…精算し終わったらまた会う、そんな約束をしたな…





「ロア、罪って何だと思う?」




グリドール、リオハ、トリスは三者三様の状況に身を、心を粉にしてその命を燃やしていた。


























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