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16話 十字架座、絶望と復活を表す

グリドール君が居なくなって一週間…未だ所在は掴めていない、彼が何処かで苦しんでいるのかと考えただけで胸が痛くなる、そんな時、彼女らは来た。


「…うん、後で封蝋をしておくよ、ありがとう。」


「はいよ、リオっち最近寝れてる?顔色が…」


「私は大丈夫、君が頑張ってるから私も頑張らないとね。」


この会話も、何度目か…


「でもさー?やっぱ俺心配よ?ご飯食べて、いっぱい寝て、それが大丈夫って言うんじゃないの?」


「あはは…痛い所を突くねき…」


首に走る冷たい感覚、音も無く背後を取られるとは…私も落ちたものだな…


「っ…!?誰だっ!」


「こんにちは、配達に来ました…情報の」


「その声…あの時の悪魔だね?」


「えーもう空気読んでよ~…ワープ、それほどいて。」


「うン。」


白昼、執務室にて、悪魔は私に話しかける。


「ね、魔王が何してるか、知りたい?」


「魔王?彼は死んだのでは無いのか?」


「それがさぁ…あいつめっちゃしぶとくてさ?ワープが見つけたんだけど、這いつくばって辺りの生物殺し回ってたんだよ。」


魔王が生きていたとはな…あれだけの疾患を抱えて生きているはずがないと思っていたが…


「で、俺達に何してほしンだよ、悪魔共。」


「なにもないよ、いやさー?別に伝えなくても良かったんだけど、居場所、知りたくなーい?」


「…知りたいね。」


悪魔め…一体何を考えている…?


「大陸の西、あのふわもふちゃんがいた国のとある森に魔王が惨めにも這いつくばって生きてる。」


「ふわもふ…マリアッチ君のことかな?それが本当なら、大陸中を揺るがすことになるが。」


「ほんともほんと、まそれだけ、私達お腹空いてるからここの食堂から勝手に食べるね~」


そう言い残すと病気の方は消えていった、だが空間の方はまだ部屋に残り私を見つめていた…


「どうしたのかな?」


「あ、エと…名前、な二?」


「リオハ、好きに呼んでくれて構わないよ、君はワープといったね、どうしてそんな名前なんだい?」


「しラナい…名前に意味なンて…なイデしょ。」


…なぜ私の名前を聞いたのだろう、そしてなぜ私は名前の意味を質問したんだろう…分からない。


「ジゃ…ばいばい。」


「あ!おい!」


「追わなくていいよ、彼女らには敵意や悪意が感じられない、放っておいても害は無いだろう。」


「…リオっち、あいつらのこと信じるのか?」


彼の質問に、私は言葉が詰まる、分からない…あの姿は…まるで…


「…西側諸国へ行くよ。」


「分かったよ、お土産!奢ってくださいよ!」


こうして私達は西側諸国へ行くこととなった…





…雨。


酷く冷たい…でも、何も感じない。


「ん…」


4日程経っただろうか、何処かへ飛ばされた僕は身動き一つせずただ、ただそこに居た。


「このまま…死にたい…」


だが、それを世界は許してくれない、親の仇、刀、恋人。


生きてきた全てが僕を苦しめ、生き続けさせる


怒りは、消えた。


「ここ、どこだろう…」


暗闇、それが僕の見える物、手探りで歩き、転び…泥だらけになって…もう、疲れた。


「ぁ…」


足音、匂い…人の気配…感じるが、声が出ない。


気が付くと、横に点滴、白い天井。


「また、生き長らえた…僕だけ…」


か細い、とても千年生きたエルフとは思えない声。


もう、耳も、鼻も、肌も要らない…ただ、楽になりたい…


生まれた時点で目を失い、生き恥で腕を1本切られる、僕にさらなる罰を重ねるのかい?神様。


「ん…」


動けない…死にたくても死ねないねこれじゃ。


「起きたか?トリス。」


「きみ…だれだい?」


この声と匂い…何処かで…


「ロアだ、余り動かない方がいいぞ。」


ろあ…誰だったかな…


「かたな…かたっ…な…!」


刀が無い…怖い、暗い…


「…ほらよ。」


棒切れ…か。


「ちがっ…ちぎゃ…う!」


なんだ、涙…出るじゃん、僕。


カドロ公国、デニー山麓、身元不明のエルフ、救助





















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