表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/134

8話 脈打つ闘志

「うっ!」


「グリドール右!」


ワープのゲートを巧みに使い四方八方から攻撃を仕掛けるグリドールとトリスであったが、それを気にも留めぬ様子で魔王は全ての攻撃を交わし、あしらっていた


「もうよい、その刀と腰を降ろせ」


「それが出来たら苦労はしねぇってんだよ!」


「背後からの攻撃は14回目だ、学べ…」


グリドールの拳を抑えるため魔王は振り向く、がそこにグリドールは居ない


「やぁ、クソ野郎。」


「ほう…幻惑の魔術…あるいは…」


攻撃の瞬間、グリドールの外見は粘土のように剥がれ中からトリスが出てくる


「素晴らしい業物だ…打ち手、使い手、原材料共に最高品質のようだな、だが相手が悪い。」


魔王はトリスの刀身を素手で止め血の一滴も流さずトリスの顔をじろじろと見る


「…その顔、まさかあの時のエルフか?」


「さぁね、僕はお前みたいなクズに会ったことないよ」


「いや、覚えていないのも仕方のないこと、余が教えてやろう」


魔王はその透明感のある銀髪をなびかせトリスを絶望の底に突き落とす昔話をする


「いつか…千年も昔だったか、人の国を一つ軍と共に壊滅せしめた後、とあるエルフを殺した。」


「んなっ…!」


「そのエルフは我が子は許してくれと懇願した、余は何故だか未だに分からぬが子を逃し父親の首を跳ねた」


「ぉ、おまっ…お前…!」


「トリス!聞くな!離れろ!」


「汝の顔がその父親の顔に似ていてな、もしやとおもっ…」


刹那、魔王の顔の上半分が宙を舞う。


「とっ…父さん…おま、お前がお前がお前が!」


「落ち着けトリス!」


「黙れっ!こいつは父さんを!父さんをっ!」


魔王の返り血を浴びトリスははらわたが煮え繰り返る思いで刀を振り続ける


「トリス!お前が切ってるのはワープだっ!」


しかしそれは幻想…魔王が見せた幻でありトリスはワープを細切れにしていた


「あぁぁあ!…イたイ!ヤメろ!」


「せめて次の生では安寧を願え、父親と同じ殺しかたをしてやろう。」


魔王の手刀がトリスの背中を貫かんとする時、魔王に超大量の銃弾が襲い掛かる…


「うらぁあああ!何してんだトリスぅ!そいつは仲間だぞっ!」


グリドールの横目に映ったのはリオハの治療を受け苦しみながらロアに魔力を供給するマリアッチにそれを受けガトリングを回し続けるロアの姿と


「銃か、なんとも低俗だな。」


それを軽々と目の紋様が描かれた魔方陣で防ぐ魔王の姿であった


「はぁっ!はぁッ!父さん…!父さん…!」


「トリス、俺を見ろ。」


「見る?目で?この光の届かない目でか!?」


グリドールは更にトリスの地雷を踏み焦燥に駆られる


「生まれたときから光が!色が!見えなかった僕を唯一蔑まず愛をくれた父さんをあいつはぁっ…」


「トリス!トリスタンっ!」


「ぐぅううう!」


一度退けた魔王はゆっくりと、確実に、着実にじりじりとトリスに近付いていた


「くっ!ワープ!トリスを安全な場所へ飛ばせっ!」


「ぎっ!」


血だらけになった腕を伸ばしトリスを何処かへ飛ばした後自身もリオハの元へ行くワープの姿は正に肉塊そのものであった


「もうよいであろう、これ以上実力者に被害を出すな」


「ああ、もういい。」


「そう、知性ある者はそれが出来る、素晴らしい英断をしたなドワー…」


グリドールの瞳孔は蠢き、水晶体は震え光彩は魔王の姿のみを網膜に伝える。


それと同時にグリドールの筋肉は膨張し目の前にいる者を殺す為だけに進化を遂げる


淡く緑に光る鎖に巻き付かれた心臓はこれまでになく鼓動をして血液を熱く滾らせ全身に送る


結果、グリドールは。


「死ねよ、魔王。」


これまで傷一つ無くグリドール達と戦っていた魔王の体に穴を開けた…!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ