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3話 愛情疾患

「ねーもうちょっと話そうよー」


「はぁ?やだよ、俺急いでんだ、お前に敵意がないなら見逃すからさっさとどけ」


「やーだー!暇なの!」


無気力な少女の細い腕ではグリドールを引き留めることは叶わなかった


「俺はな!心臓が止まろうが腕が無くなろうが魔王を倒す決意があんだよ、早くその腕をどけろ…」


「ふーん…」


「意外と素直だな…話せば分かるタイプか…」


少女は腕を離し笑みを浮かべる


「ね、それほんと?」


「あぁ?勿論だ決まって…」


グリドールは気付く、自身の鼻から血が出ていることに


「あはっ!人間さん、免疫つよいねぇ偉いねぇ…私の攻撃を受けて立ってる人初めてみたよぉ?」


「貴方のこと知りたいな詳しくなりたいな知見を深めたい…教えて?」


「てめっ…何言っ…」


思ったことが口に出せない、その異変にグリドールは困惑しさらに襲い掛かる腹部の痛みに耐えていた


「失語症、悪性ポリープ、免疫低下、貴方に掛けた疾患だよ、私ねぇ…生物にいろーんな病気掛けれるんだぁ…」


「…!」


「うんうん…大丈夫…分かってるよ何も言わなくても…!私のこと好きになってきたよねぇ?」


グリドールの滴る血と狂気の笑みを浮かべる少女がそこにいた


「生き物って死ぬときが一番可愛いの、知ってた?でね、でね!」


少女の話を遮るようにグリドールは飛び掛かり取り押さえる


「きゃっ!もー大胆だなぁ?えっち。」


「めぇ…いいあげんに…!」


「話せるのぉ?凄いね強いねかっこいいね…私貴方のこと大好きだよ?貴方はぁ?」


「ふあけんな…!おあぇ…」


パンッという軽い音がグリドールの頭の中に響く


「んふ、左耳難聴、脳腫瘍、心筋梗そ…!?」


「ぁ…あがっ…」


少女の能力により体内に多くの疾患を抱えたグリドール、だが心臓だけは脈打ち血液を通常通り送り出していた


「な、なにこれ…貴方心臓になに抱えてるの?失語症解除…話して。」


「こぇは…俺の友達が掛けた命を繋ぐもんだ…!」


「はぁ…はぁ…!呪いで無理矢理心臓を動かして…いっつも死にかけなの貴方…!」


「そうだ、そしてこれは!俺の大切な人を守る為の物でもある!それをお前は軽々と…!」


少女の息が荒くなりグリドールは段々と症状が軽くなるのを感じる


「んへへ…ごめんね?色んな事しちゃって、全部治すから…」


「は、はぁ?お前何がしたいんだよ…」


少女の名前はアスモデウス、病気と色欲を司る悪魔だという


「お、お前魔物じゃないのか…」


「ま上位互換みたいな物だよ、魔法とか魔力の代わりにああいう能力があるんだぁ」


「そういえば私の姉妹のハエを司る子には会った?」


「あ…」


アスモデウスの姉妹という発言にグリドールは言葉が詰まる


「殺した、あいつは命を軽んじてた、お前はどうなんだ?」


「ん?私生き物殺したこと無いよ?」


「え?」


どうやらアスモデウスは死にかけの姿が好きなだけであり死んだ生物は興味がなく、死にかけにした後記憶を消し何処かへ放り出すのが趣味だと言う


「皆すぐ死んじゃいそうになってさぁ…?でも貴方はいつでもどこでも死にかけ!魅力的すぎるよぉ…」


「お、おう…そうか。」


「その心臓を無理矢理動かして生きてるのにドライなのも好き…」


少女に謎の理由で惚れられグリドールは城を歩きながら魔王について等のことを説明される


「へぇ…お前は魔王に召還された悪魔三姉妹の一人で侵入者を殺せと命じられた…か。」


「そうだよ~やる気無かったんだけど貴方が来てくれたからもう…ね?」


「色々教えてくれるのはありがたいが…そんな抱き着くのはやめろ…歩きにくい…」


「やだ!私はこの鼓動音を聞かないともう生きていけない体なの!」


「はぁ…なんかお前見てたら頭冷えたわ、俺仲間いるからそれ探しにいくよ。」


「私も着いていく!いいよねぇ?」


「好きにしろ…離れてくれたらな。」


魔王を打ち倒すことに盲目的になっていたグリドールは狂気を目にして冷静となり分隊を探すことにした




















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