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商隊が里に来た!

スタンピードの大騒ぎから2日が経った。


念願叶い、商隊がやって来た。

ロクシターナさんが、交渉から売買まで何もかんもこなしてくれたが、300斗の米が30万ミロアしかしないなんて、思わず横から口を出した。

「米は売りません!そんな値段で話になるか!!」

「いったい貴方は何の権利があって、口を出しているのですか?」

「コラ!ゾフィー、失礼な事を言うんじゃない!娘がすみません!でも、米はこれでも高い方何ですよ」

人が良さそうな顔のほっそりとしたおじさん商人の名はドリンと言う。

「では、布を5巻付けましょう。どうか、お売り下さい」

「いらない!その代わり塩を安く売ってくれないか?」

「~無理です!米と塩では価値が違い過ぎます!」

ロクシターナさんを見た。

片手を胸に当てて「任せて下さい」と言う。

仕方なく俺はうなずく。


結局、麻袋を安く仕入れて30万ミロアで米は売り払うことになった。

その日は、商隊が里に泊まって行くと言うのでちょっともったいないが18000円で、レニヴァル君に地球へのお使いを頼んだ。

買い物メモを渡して村人達の献身特典でもらった【お使い魔法】で地球のドラッグストアコモスまで、お買い物に行ってもらったら、2つのお買い物バスケットと買い物メモに書いてあった通りの買い物がちゃんとされていた。

「よくわかったね?」

「店をうろうろしてたら、親切な人が買い物を手伝ってくれたんです!」

レニヴァル君はカルチャーショックを受けたらしい。

セルフレジの使い方を微に入り細に入り俺に聞いていた。あ~ね。俺も分からない。機械オンチなんだ。

買ってきてもらったのはトマトの水煮缶とチーズ、パスタ各種、小麦粉、サラダ油、酢、顆粒ダシ、醤油、ミソ、みりん、塩、砂糖、コショウ、赤ワイン、白ワイン、日本酒、トウガラシ、ゴマ、合い挽き肉、鶏モモ肉、ラディッシュ、タマネギ、人参、カボチャ、ナス、卵をたくさん。後はいろんな種類の野菜の種を所持金の限界まで買ってきてもらった。


今日はナスのピリ辛炒めとカボチャのそぼろ煮、鶏のから揚げと卵焼き、炊きたてご飯だ。

レニヴァル君が給仕している間に、タマネギのみそ汁を作ってレニヴァル君を待つ。

余談だが、厨房機器があんまりにも異質なので客席から見えないように引き戸をつけられた。

店は縁側から入るようになっているので、引き戸を全開して覗き込まないと厨房は見えない。

レニヴァル君が引き戸を開けた。

「卵焼き5本お願いします!」

「は?マジか。わかった!」

俺の卵焼きは甘いだし巻きだ。

それが気に入ったのだろう。とりあえず7本焼いとくか!


「から揚げたくさんお願いします!」

「カボチャのそぼろ煮って、まだありますか?」

「すみません!スープが欲しいそうです!」


怒濤の夕飯が終わったら、ナスのピリ辛炒めしか、賄いが残ってなかった。

「ああ、から揚げ食べたかったのに…」

レニヴァル君泣きそうだ。

パスタを茹でてナスのピリ辛炒めを乗せてレニヴァル君に給仕するとジト目で睨まれた。

ナスのペペロンチーノみたいで美味しいんだけどな。

「また、何か売れたら作ってやるから。すねるなよ」

「約束ですよ!」

「はいはい!」

ふふ、すねると思ってデザート仕込んでたんだよな。

明日の朝が楽しみだ。


寝ようと思って俺の部屋に行くと何だか困った顔のロクシターナさんがレニヴァル君にお説教されていた。

醤油とミソをエルフの里の秘伝の調味料と説明したらしくアンシャルムで作れないかと相談された。

「ん~、難しい」

俺も作ったことあるけど、ブランド商品には勝てないし、ややこしい。

「醤油であればいいんです!お願いしますぅ!」

「じゃあ、原材料から育てるからお金ちょうだい」

30万ミロアから買い物した分を引いた25万ミロア、丸々、いただきました!

「いいのか?ロクシターナさん」

「いいんです!実は、スタンピードの燻製肉がいい収入になって25万ミロアなんか端金何です!」

「「ハア?!」」

売っただと?!

スタンピードはまだ1ヶ月に1回しかできないんだぞ!

 それを聞いて見る間に青ざめるロクシターナさん。

「そんなぁ」

「「ちょっと反省しろ!」」


ガチで怒って放置して寝た。

明日の朝もきっとドリン達が朝食を欲しがるはず。

バケットから焼くから早めに寝ないと!


********************

【マスターはダンジョンなので、睡眠はいりません。ちょっとダンジョンまで来て下さい】

********************


わかったよ。行きゃあいいんだろ!

レニヴァル君を起こさないように布団からそっと抜け出し神域もりに入り、天の岩戸ダンジョンに入る。

ステータスが表示された。


********************

名前 ダンジョンマスター稔司(亜神)

ダンジョンレベル 2

マスターレベル 2

所持金 25万ミロア

ボーナスポイント 0

スキル 植物育成レベル1/時空魔法レベル4/土魔法レベル1/水魔法レベル1/召喚魔法レベル1/送還魔法レベル1

プレゼントスキル 

☆スタンピード レベル1(ひと月3回)

☆お使い魔法 レベル1(一人/週1回)

NEW!☆両替魔法MAX☆

【村人総出の献身特典によりミロアを日本円に両替する事が出来ます!なお、日本円からは両替出来ないので熟考してから両替して下さい。召喚魔法により、召喚された日本人には「日本円」でしかお支払い出来ません】

レニヴァルの献身 98%


********************


おお!スタンピードが月3回に増えてる!

両替かぁ、五味さん呼ぶから全部日本円に!


********************

【かしこまりました!25万ミロアを50万円に両替致しました!

召喚魔法解放。農業指導 五味稲作一家召喚!】

********************


「一家ってどういうこと!?っていうか、まだ呼ぶ気なかったのに!ギャアァアアアアーー!!」

ウ○コこそでなかった物の魔力の半分以上持って行かれた召喚魔法でダンジョン3層目に野菜畑が出来た。

時空魔法で実を稔らせて、収穫を手伝っていたら、稲作さんに孫を紹介されてお願いをされた。

実李みのりっていうんだが、イジメられてて、不登校児童なんだ。ラノベ?っつう小説が好きで俺がダンジョンで農業指導したっつったら、僕がするって張り切ってるから、よろしく頼む!小学校入ってから農業してるから、キャリア10年だ!野菜には詳しいから、置いてくな!あと、実李の兄貴の穂高ほだかも独り立ちの修行に置いてく!コイツはパンを小麦から育てて作る変態だから、いろいろ矯正してくれ。今回の報酬は1人3万にまけとくから、稔司くん孫達を頼む!」

 36万のバイト代を払って実李くんと穂高くんを残して送還魔法で無事送り返した。

 実李くんは美少女顔の細マッチョの高校生。大人しくて真面目。レニヴァル君と気が合いそう。

 穂高くんは、マッチョなイケメン。今どきの俳優さんみたいだ。今年で24才だという。

「よろしくご指導お願いします。じゃ、里に行こうか」

「「はい!」」

「しまった!誰かに護衛してもらわないと、2人がヤバい!2時間だけ、この階層から移動しないで待ってて!すぐ、里のエルフ達を迎えに寄越すから!この上の階層から魔物が出るからヨワヨワの俺じゃ連れ歩けないんだ」

実李くんは納得がいったようで、頷くと収穫物の大きさを分け始めた。

穂高くんも訳が分からないながらも同じようにしている。

 俺は朝食用の野菜少しを麻袋に入れて里まで走った。

もう夜明けで里につくとゼエゼエ言いながら、一番最初にあったエルフに実李くんと穂高くんのお迎えと収穫物の野菜の運搬を頼んだ。


 商隊の朝食はバケットにするはずだったが、鶏の山賊焼きにナスのおみそ汁、キュウリの酢の物にフライドポテトにケチャップを添えて炊きたてご飯で食べさせた。

 全部食べたけど、ケチャップをどうやって作ったかレシピが知りたいようでしつこいから、ロクシターナさん秘技【エルフの里秘伝の調味料が入ってるのでよそでは作れません】を発動した。

 朝食から2時間後、未練タラタラでドリンの商隊荷馬車30台と馬車15台はエルフの里を出発した。

やれやれだよ!






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