11話 「しろうささんと天国」
『チーー---ン』
「ううっ……。おうさ……」
ウサイム(白)享年約10歳(30歳)————
喪主:ラック
「どうして!!どうして先に逝くんだよ……わああああああん!!」
「おうさ……。寂しいよ!!」
遺言書は無し。
最後の言葉は「生きて良かった……」
「ううっ……。おうさおじいちゃん……」
「死んじゃいやだよ……」
「おうさ父さん……」
「こんな、紫色になって……」
俺の身体は紫色に変色していたようだ。
子どもや孫達が、俺のことを見守ってくれた。
「最後の言葉はありますか?」
「はーい!!僕です」
くろうさ先輩……。
子作りの仲だもんな……。
「おうさ。あなたが居なくなって突然寂しくてなりません。
天国にいっても、僕達のこと忘れないように――――」
ううっ悲しくなるじゃんかよ。
「まもなく出棺です」
「おうさ……」
みんな元気でな……。
「……」
「さようならおうさ……」
天国に―――
バンッ!!?
おお、綺麗な空だな!!
あれは天使か?なんかおかしいぞ……。
なんか嫌な顔してるし……。
ひょっとしてブーイングか!!?
ふざけるな!!
「お前ら!!ふざけるなよ!!!」
俺は怒ったが、その瞬間———
「わっ!!わあああああああああああああああああああぁ!!」
空から落ちるような……」
ド――――――――――ン!!
「熱っ!!」
「か……棺桶が!!」
なんか、燃える音が?
「わぁ!1おうさが真っ黒に!!?」
「ぶるる!!」
「あれ?」
どうしたんだろ、俺。
天国に行ったと思ったのに――――
「なんか!!身体が軽やかになった……」
「えっ本当!!?」
すげぇ……。これがウサイムの回復力か!!?
「よっしゃー。これでお漏らししなくて済むぞ!!」
俺は絶好調だ!!最高!!
「あの……代金は……」
「払います!!ありがとうございます!!」
「え~」
10年前より元気になった気がする!!