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如月さんの一人語り  作者: 金木犀
7/17

自業自得

疲れたー。

ハァ……やっと残業が終わって家に帰れた…

ビールでも飲んで一息つくか…

俺はビールを飲みながらニュースを見た。

「速報です。行方不明の【比戸 敦】さんが遺体で見つかったそうで…」

「ったく世の中物騒だな」

俺はテレビを消しTouTubeをいじり始めた。

そう言えば今日は……

あいつでも見るか…


『はい、どうも、こんばんは。如月です。

 今日話すのは《見るな》です。

 今回はとある人からの依頼でこの話をすることとなりました。今回も最後まで視聴よろしくお願いします。

 ……《見るな》」

ん?

俺は違和感に気づいた。

コイツいつもは全身真っ黒なのに今日は白の服を着ている?

まぁそんなのどうでもいい、続きを見よう。

『俺は里山健一アラサーだ。

 趣味も特になく、休みは動画をよく見ている。

 ん?

 「新しい投稿者がいるなぁ」

 俺は新しい奴が気になったのでその動画を見ることにし

 た。

  内容は可もなく不可もなくだったが……

「イケメンウゼェ。」

 そう思った俺はコメント欄を探し出した。』

確かにイケメンはウゼェよな。

『「お前なんかくそツマラねぇ〜よ。 

  早く辞めろ。死ね。」

  そう俺はコメントした。

俺一人のコメント何か気にする事などないだろう

 その後俺は明日また仕事があるのですぐ風呂に入り

 寝た。

 

「今回はここで語りを終わります。

 すみません、この語りはこのようにして欲しいと言われ

 ていて。ここまでだと何も怖くない語りですが、続きが

 あるそうです。では、【続き】を楽しめに待ってくださいね?

  ではまた……」』

何だよ。いい所だったのに……

顔がいいからって、クソが…

まぁいい明日は朝一で仕事がある早く寝ないと……

俺は即座に風呂に入りベッドで寝た。


「おはよーうございます。先輩」

「あ?真中か…はよ。」

「先輩!昨日の動画見ましたか!」

「あ?何のだ。」

ったく朝からうるさぇなぁ……

「如月のですよ!昨日の動画の【遊ぶな】面白かったですよね」

「お前いつの奴と間違えてだ?

 昨日のは【見るな】だろ」

さすがのコイツでも寝ぼけてんのか?

「いやいや、先輩違いますよ!

 絶対【遊ぶな】ですよ。」

そう言うと、真中はスマホ画面を見せて来た。

本当だ……確かに【遊ぶな】だ

おかしい、確かに昨日酒飲みながらみたがアルコール度数

低かったはず……それなら絶対俺は酔わねぇ。

それにアイツの服装が全身真っ白といういつもと違う格好だから記憶に残るはず……

あれは夢だったのか?

何故だか分からないが俺の心の中はざわついていた。

俺はそれを気にしないように、仕事に集中した。


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