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如月さんの一人語り  作者: 金木犀
2/17

気がづけばそこに……(1)

ザッザーーー

今日もまた、不快な機械音がする。

その音は、男に対して何も思わず

大きな音が部屋に鳴り響く。

しかし、男はそんな音に興味が無いように着々と作業を進めていく。

「 どうも、こんにちは…あっ違いますね。

 こんばんは、如月です。今回話すことは……‥

《除くな》です。……

 では聞いて下さい。」

《除くな》





「 えっーー!嘘ー!約束してたのに!

 パパの嘘付き!」

「 ごめんな、沙織。パパ仕事が急に入っちゃったんだ。

 また、今度一緒に遊園地行こうな?」

「パパの嘘付き!私外で遊んでくる!」


私、江本沙織。小学四年生。 

今日は久しぶりにパパと遊園地行く約束してたんだけど……

パパの嘘付き……ママが死んじゃってからいつも仕事仕事‥

私より仕事が大切なのかな?………

時々思ってしまう。

意味なんて無いのに……

「誰かそばにいてくれないかな‥‥」

私は思わず声に出していた。

幸い周りに人がいなかった為

変な人と思われる事は無いようだ。

……そういえば今日は私の好きな雑誌「おちゃ」の発売日!

同小の子達に人気だから早く本屋さんに行かなきゃ!

 行き先が決まると私は走り出した。


後ろから見る視線に気付かないまま………




ようやく、本屋さんに着いた。 

「おちゃ」あるかなぁ。何しろ、本当に人気だから競争率が高いから、まだあるか心配。

「あっ、沙織ちゃん!」

少し遠くから誰か手を振ってくる。

「志保ちゃん!志保ちゃんも『おちゃ』買いに来たの?」

「そうだよー」

ふふっ志保ちゃん、相変わらずのんびりだなぁ。 

「 ねぇ、沙織ちゃんもし暇だったら一緒に私の家で遊な

 い?」

私はとにかく家にいたく無かったし志保ちゃんと遊びたかったので二つ返事で

「いいよ!」

と言った。

「んじゃー、まず『おちゃ』買いに行こうー。」

「うん」

私達は『おちゃ』のある本棚に移動した。


なんだろう……後ろから視線を感じる。

後ろには志保ちゃんが居るからそんなに気にはしないが

「ねぇ、志保ちゃん?」

「なぁに?沙織ちゃん?」

「後ろからそんなにジッと見られちゃ恥ずかしいんだけど」

「えっ?……私隣の本棚見てたんだけど‥‥」

志保ちゃんが見てないなら、視線は無いはず

もし志保ちゃんが嘘ついても意味なんて無いから……‥

じゃあ誰が……

私は考えるのをやめた。

「………やっぱり、気のせいかも。

 早くレジ行こう!」

「あっ待ってよー。」


レジで会計が終わり私は志保ちゃんの家に来た……

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