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過去の女が現れました!?

「え、何で……」


永久が狼狽える。

多分目の前の女性が昨日話に出てきた子なんだと思う。


「ねぇ、何であんたの家から女が出てきてるのよ?」

「いや、それは…」

「何、私に言えない事?」


強い口調で言い寄られてる。

あんなの言い返せば良いのにと思ってしまうけど、永久にとってあの女性はそんな事が言えない程の間柄なんだ。


「ねぇ、これって謂わゆる修羅場ってやつだよね?」

「私的には一方的にいちゃもんを付けられてる様にしか見えないけど。」

「どっちともなのかな?」


私たちはこそこそと話し合う。

無闇に話しかけて話が拗れてはいけない。


「ねぇ、なんか言ったらどうなの?」

「本当に誤解なんだよ。」

「誤解?何言ってんの?私は何で女が出てきたのか聞いてるだけじゃん。その説明もできないの?」

「いや、それは…」


側から聞いてると、優柔不断な男が詰め寄られてるだけに見える。

こうやって罪のない男性に冤罪が課せられるんだろうなと思ってしまう。


「私がいながら、何で女を連れ込んでるの?そいつは愛想がないブスだし、そっちはアホヅラなブスだし、あいつに限ってはちんちくりんのブスじゃん。ハーレムでも作ろうって?まじでやめといた方がいいよ?」

「………」


女性が爆弾発言をする。

永久もそんな事を言われて返答出来ない。

てか、変な事を口にすれば流れ弾を喰らいかねない。

それぐらい、今の黒瀬と満さんは頭に来ていた。

両者共に眉間に皺を寄せて、黒いオーラを纏ってる。


「あいつ、今私のことブスって言った?」

「私にも言ったよね?しかも、アホヅラって。」

「許せないわね。霜雪も許せないでしょ?」

「へ!?」

「紅桜ちゃんも、頭にきてるよね?」

「にゃ!?」


2人から共感する様に強要される。

多分、この後私が何を言おうと関係ないんだと思う。

だから、私に流れ弾が当たらない様に対処する。


「そ、そうだね。2人の言う通りだよ。」

「やっぱりそうよね。」

「紅桜ちゃんも同じ想いだよね。」

「う、うん。」


私の返事を聞くと2人はズカズカと間に入り込む。


「あんたさ、何ベラベラ喋ってんの?自分がブスだからって、他人に当たんなよ。」

「なっ!?」

「そうだよ?ブスが他人にブスって言おうが正直どうって事ないんだけどさ、他にもいちゃもんつけてきたよね?喧嘩をしたいわけ?」

「はぁ!?意味分かんない!何言ってんの?」

「私達はブスが何様で叫んでるのかって聞いてんの。もしかして、日本語が分からないの?」

「は?ブスが何イキがって…」

「イキがってるのはあなたでしょ?それと、私たちが質問してるの。早く答えなよ。それとも本当に日本語が分からなくて答えを言えないの?」


醜い争いが始まっちゃった!?

こんなに『ブス』って言葉が飛び交う会話を初めて目にしたよ!

これ、殴り合いとかにならないよね?ね?


「まじなんなの?てか、こいつの事が好きなの?意味分かんない。こいつには私がいるの。あんたらみたいなブスはお呼びじゃないの。」

「何キモイ勘違いしてるわけ?いつ私がこいつの事を好きって?まじで勘違いも甚だしいわ。」

「あなたが好きなのかは知らないけど、広瀬君はあなたの事が好きじゃなくなったみたいだから、彼女ヅラしても意味ないよ?私たちストーカーに困ってる相談されたんだよね。ストーカーさんは、自分の事だって分からないみたいだから本当に厄介だよ。こう言ってもまだ気づかないんだからさ。」


バチバチにやり合ってる。

2対1だから、かなり余裕で攻めてる。

けど、相手も負けじと言葉を並べてる。

私はもう赤の他人の様に見守るだけだから、この後どうなろうと手を出せない。

永久ももう手を出せないでいる。

男2人が女の前で諦めモードなのはちょっと情けなかったり。


「マジであんたらキモいね。こんなやつが好きなんだからさ!」

「何回も言わせないでくれる?私たちは、別にこいつの事を好きだと思って無いわよ。」

「じゃあ何で話に入ってくるわけ?やっぱり好きなんじゃん!本当に気持ち悪い。こいつ、女男なのにさ!」

「はぁ?」

「それはっ…!」


目の前の女性が発した言葉に永久が急に反応する。

『女男』に反応を示したみたいだけど、一体どう言う事?


「そいつは、中学まで女だったんだよ!けど、私の事が好きすぎて男になったわけ!まじで滑稽だわ。」

「や、やめて!その事は!」


え、どう言う事?

永久が女だった?

それって、私と同じ……


「その反応って……もしかして話してないわけ?ぷはっ!!まじで!?そのことも伝えずにハーレム作ってたの?自分がレズだって事言わずに?バカじゃん!!」

「………」


永久は何も言えずに黙ってしまった。

あんな事を暴露されたら、しょうがないと思う。

それよりも、私は夢の件もあってか怒りに燃えてた。


「は?あんた何?まだあるわけ?」

「あなたが私達に何を言おうが正直どうでも良い。けど、永久はダメでしょ?あなたが彼女ヅラしてもいいけどさ、勝手に暴露するのはやり過ぎだよ。告白を振っておいて実は好きでしたって本当に通用すると思ってるの?そんなわけないじゃん。未練があるのかしれないけど、今みたいな態度を取り続けてよく好きでいてもらえると思ったね?普通に考えたら嫌われるって分かるよね?例え嫉妬から来たことだったとしても、考えが幼稚だよ?しかもさ、ここは本人の家の前だよ?そんな場所でよく話そうと思ったね?気持ち悪いのはどっちかな?話が通じないお猿さんってだけでやばいのに、言葉も悪くて性格も悪くて顔もブスって底辺以下だよ?何?恥を晒しに来たの?」

「は?は?……ちんちくりんのくせに……」

「後、そうやって人を見下そうとするのはいいけど、そう言う事をする人間が一番見下されるんだよ。だって、自分を下に見てくださっていってる様なものなんだからさ。」


頭の中にどんどん言葉が浮かんでくる。

ただ、その言葉が次々と口から出ていって自分で制御できない。

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