女子会です!?!?
「彼女じゃないよ。小学校のからの付き合いで、仲良かっただけだよ。」
「それでも、仲良かったんでしょ?そういう雰囲気にならなかったの?」
「………やっぱりこの話はやめる!何だか恥ずかしいし!」
「ここまで話したんなら、残りも話しなさいよ。」
「そうだそうだ!!話せ話せ!!」
満さんも聞きたそうにしてる。
黒瀬は満さんに乗っかるように煽ってる。
私もちょっと聞いてみたい。
「私たちだけの秘密にするから話さない?」
「……内緒にしてくれる?」
「するする!私たちを信じて!」
「委員長は信じられない。」
「何で!?」
「そうなるよね。」
黒瀬さんがあんなに食いついてると、不安になるよね。
私でも同じ事を思うから分かるよ。
「黒瀬のことが信じられるのは承知してるけど、私と霜雪なら信用できるでしょ?」
「2人なら。」
「私の信用なさ過ぎだよ!!2人がいじめるよ紅桜ちゃん!」
「日頃の行いを正そうね?」
「そんなぁ~~!!」
肩を落とす黒瀬を宥める。
今回関しては、可哀想とは言ってあげられない。
「それじゃあ、話してもらいましょうか。もし黒瀬に聞かれたく無かったら追い出すわよ。」
「や、やめてよ!?そこまでしないよね?」
「しないよ。でも、本当に内緒にしてね?」
「うんうん。」
呑気に頷いた。
こんな調子だから怪しまれるんだと思う。
それは置いといて、永久の話。
仲の良かった女の子とについてだけど、2人の間に何があったんだろう?
「実はね、彼女の事が好きで告白したんだ。」
「こ、告白!?」
「ふ、ふ~ん。(ガタガタ)」
衝撃の言葉に2人が動揺してる!
私も同じぐらいに動揺してる。
別に男女間の恋愛を特別視してて、驚いてるわけじゃない。
永久に自分から告白するような男らしさがあった事に驚いた。
けど、これはかなり深刻な悩みだ。
この後の言葉は、だいたい予測できる。
彼女と疎遠になったのは、告白したけど断られたか、告白が成功した後に何かあって別れたか。
本人は喧嘩別れって言ってたし、後者かな?
「小さい頃の過ちって言うのかな?……まぁ、彼女とは相思相愛だと思ってたんだ。知り合ってからずっと一緒だったから。でも、断られちゃった。」
前者の方だった。
となると、一番厄介かもね。
「何で断られたのよ?仲が良かったんでしょ?」
「うん。向こうも好きでいてはくれてたんだよ。でも、友達としてだった。だから恋人にはなれないって。そう言う目では見れないって。」
「それは…辛いね。」
「辛かったよ。だから、その日から学校にも行けなくて……」
涙の粒が溜まってきてる。
思い出すだけでも、辛いんだ。
私みたいに永久も辛い思いをしてたんだ。
「で、高校はその女とは違う高校に進学して距離を置いてたと。けど、その女が寄りを戻そうと最近迫って来てると…。」
「そんな感じだね。」
「その女最低ね。自分が振った相手の気持ちを考えた事ないんでしょうね。」
「満さん、それは言い過ぎだよ。もしかしたら、振って辛い思いをさせてしまったから罪滅ぼしとしてせめて……と思ってるかもだから。」
「なおさら無いわよ。それが相手を傷つけてるって理解できてないんでしょ。どうせ、自分のことしか考えてない最低なやつよ。」
その人に対して満さんはかなり毒付いている。
気持ちはわからなくも無いんだけど、その人の本当の理由なんて本人にしか分からないんだから、そこまで言わなくても。
「私も同じ女として最低だと思うよ。多分、広瀬君がいい男だと気づいて寄りを戻そうとしてるんだよ!」
「流石に違うと思うよ?」
「紅桜ちゃんは分かってないだけだよ!年頃の女の子なんて彼氏を必死に探す生き物なんだよ!大学生になって彼氏がいなかったらそれこそ生き遅れなんだよ!!」
「行き遅れって……三十路でそう言う事を言う人は見かけるけど、まだ時間はあると思うけど?」
「ちっちっちっ。甘いね。女はね、大学卒業までに彼氏が出来なかったら、顔が良くても男が来ないの。何でか分かる?」
「???」
「それはね、心がダメだからだよ。そう言う女は何でも自分の思う通りになるって思ったまま育っちゃうから、常に悪いのは相手だと思って心磨きができないの。だから、顔が良くて付き合うことになっても相手から断られるようになる。そして、プライドの高さから心を見直せずに時が過ぎていって、悲しいモンスターとなってしまうの!」
過激派の考え方怖い!?
しかも、そんな話を満さんは頷きながら聞いている。
過激派がこの場に2人も!?!?
「ともかく、絶対のその女の子に心を許したらいけないよ。きっと、私の言うモンスターになる一歩手前の子だから。」
過激派からこんな事を言われるなんて、ちょっとその子が可哀想。
でも、実際のところはどうなんだろう?
本当にそんな子なのかな?
「過激派2人の話は置いといて、広瀬さん的にはその子の事どう思ってるの?」
「それがさ、未練はあるんだよね。だから、仲を戻そうとしてくれるのは嬉しいけど、やっぱりあの時断られたショックがぶり返して辛いかな。」
そっかぁー。
なら、無理に一緒にいるのは辛いよね。
慣れるまで、時間に任せるしか無いかも。
「会うのが辛いようなら、なるべく断るようにした方が良いかもね。断らないと、相手は好意がまだあると思っちゃうかもだし。」
「そう……だよね。」
歯切れ悪くもどこか納得してる。
思う所はあるけど、今はそれが一番良い方法だと思ってるみたい。
「あらあら、女子会かしら?お母さんも混ざろうかしら?」
「お、お母さん!?何勝手に入って来てるの!?」
「ご飯の準備ができたから呼びに来たのよ。でも、みんなでお話ししてて楽しそうね。」
「ご飯ができたのは分かったから、お母さんは先に降りといて!!」
気が付いたらみんなの中に混ざっていたからびっくり。
私たち2人のやりとりを微笑ましく眺めていた。
その後、永久の両親と姉妹に迎えられてご飯をいただいた。
他人の両親と食卓を囲むのは百々姉の家族以外初めてなので何気に新鮮だった。
何だか自分が幸せに感じて……少し辛かった。
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