酔いつぶれました!?
部屋の中は少し甘ったるいブドウの香りが匂う。
目の前がゆらゆらと揺らいでいて、夢の中にいるみたいで気持ちがいい。
「先輩、どうして私と結婚してくれないんですか!?」
「ごめん、なさ…うぷっ…。」
肩を掴まれて前後に揺らされる。
視界が安定していないのに、これ以上体をら揺らされると体内のものが…。
美和ちゃんに覆い被さられた後、どうにか脱出したけど、酔いが回ったせいか体の感覚がおかしくて身動きが取れなくなってしまっていた。
思考がうまく回らなくなって、誰かに助けを呼ぶこともでき無かった。
なし崩し的に美和ちゃんに捕まり、方を揺さぶられて体内のものが出ないように今は我慢してる。
「先輩が結婚してくれるまで、私は先輩を離しましぇん!!」
「や、やめて~!!な、中の物が……。」
「うわーーん!!」
ついに情緒が崩壊して喋ることが出来ず、泣き始めちゃった。
なんとかしてあげたいけど、私もそそろそろやばい。
体を揺さぶられて、そろそろ限界。
このままじゃ、本当に吐いちゃう。
「手を止めて!お願いー!」
「嫌でしゅー!先輩を放しましぇん!うわーーん!!」
だ、ダメだぁ。
美和ちゃんをどうにはしたいけど、私じゃ力不足。
な、何かにゃいの!!
……しょ、しょうだ!電話!!
満しゃんに電話を!!
震える手をどうひゃ制してポケットからスマホを取り出しゅ。
しょして、満しゃんに電話をかけりゅ。
「(で、出しぇ!お願ひ!!)」
コールオンが繰り返しゃれる中、わたひは出てくれりゅことを祈っしゃ。
しょして、なひゃなひゃ出にゃいことに諦めひゃけていしゃ8コール目に繋がっしゃ。
「もしもし?霜雪から電話かけるなんて珍しいわね?何か用事?」
「……出りゅ…」
「何て?てか、あんたからかけてきたのに話さないとかどういうこと?てか、なんかあんたの周りうるさくない?酔っ払いにでも絡まれた?」
おお、ひゃたあってひゅ!
「た、たしゅけひぇ!美和、しゃん、が……。」
「ちょっと、霜雪!?どういう状況!?美和がどうしたの!?」
「……うっぷ……くにゅ、しい……。」
「しぇんぱい、しぇんぱい!!他の女と話すなんて、、、やっぱり、私とは遊びだったんでしゅね!うええええん!!!!」
「…………(ブチっ)」
満しゃんは最後にひゃ喋りゃなくにゃり、切りゃりぇちゃっちゃ。
美和しゃんの声ひゃはひっちゃっちゃかりゃ、変は誤解をしゃれしぇ切りゃりぇちゃったみしゃい。
しゃいひょのしゅくいだっしゃのに。
ろりぇちゅもまわっしぇにゃいひ、ひこうほしゅりゅことひょできひゃい。
きふんもさいひゃくで、目にょ前ひゃぐわんぐんしてひゅ。
「……う、う………っ……あ。」
「しぇんぱい、しぇんぱい!!!」
「………」
―――――――――――――――――――
―――――――――
――――
――
―
「………さい!……なさい!…起きなさいよ!」
「うわっ!!……ん~~頭がー……。」
目を開けると、自分の声が頭の中で何重にもなって響いて苦しい。
「起きたようね?私が分かる?」
「え?あ、えっーと、満さんです。」
「記憶があるようね?」
あれ?
私今寝てたよね?
なら、どうして起きたら満さんがいるの?
「あんた昨日の記憶はある?」
「昨日の、記憶?」
「そうよ。で、思い出せるの?」
「えーっと、昨日は……。」
記憶の中を探る。
確か、美和ちゃんのお家に行って、勉強をしていた気がする。
その後、美和ちゃんの料理を食べて………
「そうだ、ワイン!!……っん〜〜ん!」
「あんた馬鹿なの?」
つい大きな声を出してしまって、また頭を痛めることになった。
「美和ちゃんはどうなったの?それに、どうして満さんが?」
「美和はもう起きてるわ。ワインを過剰に接種してたようだけど、体調に問題はなかったみたい。それと、昨日のお昼からの記憶が無いらしいわよ。」
美和ちゃんが無事で何より。
でも、昨日のことは覚えてないんだ。
覚えていたらそれはそれで、大暴れしそうだから良かったかも。
「どうしてここに私がいるかっていうと、昨日、あんたから電話がかかってきて、美和がなんか暴走してるようだったから助けに行ったのよ。そしたら、あんたは気絶してるし、美和はあんたに覆い被さって喚き散らかしてるしでもう大変だったのよ。」
「それは、ごめんなさい。」
満さんに頭が上がらない。
あの時、無言で電話を切られたから助けにきてくれないって思っちゃった。
「美和がワインを持ってたのと、呂律の回ってないあんたの会話的に、アルコールで酔い潰れたんだと思ったのよ。美和を取り押さえた後はあんたを私があんたのマンションまで連れてきて、そのまま今まで面倒見てたのよ。」
「満さんが!?」
「何よ?おかしいって言いたいの?」
「そうじゃ無いけど、それにお姉ちゃんが居るはずだから……。」
「あぁ、それね。大切な用事があるから見ていて欲しいって言われたのよ。」
「そうなんだ……ごめんね。」
「謝るぐらいなら、もっと早く電話しなさいよ。そしたら、あんたが気絶する前に対処できたのに。」
「美和ちゃんの力が強くて、床に取り押さえられて、そのまま無理やり飲まされちゃったんだよね。」
あははっと、笑ってみせる。
冗談のつもりだったんだけど、満さんはそう感じていないみたいだった。
「笑えないからね?相手が美和だから良かったけど、相手が男だったらレイプ被害物よ?アルコールの過剰摂取だって全然良く無いんだからね?もう少し危機感を持った方がいいわよ。」
「ごめんなさい。」
「……はぁ、もういいから寝てなさい。まだ二日酔い状態なんでしょ?」
「まだ平衡感覚がおかしいかな。満さんには悪いけど寝させてもらうね。」
起こした体を寝かせる。
体調が悪いせいかすぐに眠気が襲ってくる。
「それにしても、あんたのお姉さん何者なの?絶対裏に足を突っ込んでる人間ね。」
お姉ちゃんが通したんだろう?
裏に足をっこんでる?
ん~、ダメだ、眠気で何も考えられない。
この眠気が解けたら、体調が良くなってるかな?
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