勉強会が終わりました!
ご飯を食べ終わるとまた黒瀬さんのお家にお邪魔させてもらう。
その後も引き続きそれぞれの勉強に励む事になった。
分からないところがあれば教えあって、勉強の効率化を図りつつ今日の勉強会は終わった。
「面倒臭い課題はなんとか終わらせれたね。」
「頭から熱が~。」
「壱課は本当に勉強がだめだな。」
「日頃からちゃんと勉強しないからだよ。」
壱課くんを見てみんなが笑う。
私もつい分かってしまう。
「みんな、ちゃんと残りの課題も終わらすんだよ。」
「「「「は~い」」」」
先生みたいな言い方にクスッと笑ってしまいながら、4人声を揃えて返事をする。
黒瀬さんを背に、私たち4人は帰路に着く。
「ねぇ、この後どこかいかない?」
「行くにしてもどこに?」
「行きたいところならどこでもいいよ。」
3人はこの後どこかへ寄り道するみたい。
ちょっと羨ましい。
「紅桜ちゃんはどこが良い?」
「ふぇ?」
「変な声出してどうしたの?」
「てっきり3人だけで行くものだと思ってたので、」
「1人だけ省くようなことしないって。」
省かれたとは思っていなかったけど、なんだか嬉しい。
どうしてだろう?
「紅桜ちゃんは門限とかある?」
「特にないよ。」
「なら、ゲーセンとか?」
「それだと紅桜ちゃんが楽しくないんじゃない?」
「なら、カラオケとか?」
私の事も考えて、行き先を決めてくれてる。
それはありがたいけど、私のせいで3人が行きたい場所に行けないのは辛いかな。
「私の事は気にしなくていいよ。3人の行きたいとこに行ってみたいかな。」
「そうなのか?無理に合わせなくていいのに。」
「無理とかじゃなくて、純粋に普段の3人を知りたいなって。」
「そっか。……なら、ゲーセンでも行くか。」
行き先はゲームセンターに決まった。
普段の3人がどんな風なのか、見れそうでワクワク。
駅前の近くにある通りの一角にそのゲームセンターはある。
今の時間は人が少し多めで、足が震えそう。
やっぱり、人が…特に男性が多いと恐縮してしまう。
「紅桜ちゃん、どうしたの?」
「人が多くて、びっくりしちゃった。」
「それ分かる!僕も最初は人が多くてびっくりしちゃったよ。慣れない身からしたら、動けなくなるよね。」
広瀬さんが私の話に合わせてくれてか、ここでの事を盛って話してくれる。
そのおかげで、震えが治まってくれる。
「こっちの方の、取りやすそうのがあるぞ!」
「あ、ちょっと待って!」
先に店内に入って、品定めをしてた壱課くんが大きな声を出す。
お店の人からしたら、そういうのは言ってほしくなさそう。
店内に入ってから、クレーンゲームで色々取ってた。
マルチプレイのゲームをしてみて2対2の対決もした。
音楽ゲームで体の全身を動かしたりもした。
男性の人と遊ぶのに最初は抵抗があったけど、今はとても楽しい。
それと、樹さんとの仲が良くなっていたきがするからなお嬉しい。
「今日はどうだった?」
「とても楽しかったです。誘ってくれてありとう。」
「俺たちも楽しめたし、そういうのは良いよ。」
「そうだ、また今度も集まって遊ぼうよ。」
「良いですね。また、遊びましょう。」
「なら、近々にある花火大会とか?」
花火大会?
ここらへんにあったっけ?
「花火大会がここら辺にあったか?」
「毎年やってるよ。あの大きな橋があるところらへんでやってるけど、樹くんは知らないの?」
「そっちの方は行かないからな。紅桜ちゃんは知ってる?」
「私も知りませんでした。」
「ならさ、一緒に行こうよ。楽しいと思うよ。」
初めての花火大会。
響きがとても良いね!
「でもさ、紅桜ちゃんなら、委員長とか特別クラスの子から誘われるんじゃないのか?」
「どうだろう?」
「可能性があるなら、俺たちと約束しておくのはやめた方が良いと思う。」
「あー、それはありそう。紅桜ちゃん的にはどう思う?」
「こうして最初にみなさんが誘ってくれてるので、後からの誘いは断っておきます。」
「それはやめた方が良いよ。クラスの子に誘われたなら、そっちの子と一方が絶対いいよ。」
樹さんは頑なに満さんや美和ちゃんと行かせようとする。
もしかして私嫌われてる!?
「やっぱりさ、女の子同士の友情の方が大事だと思うんだ。だから、他の子に誘われたらそっちを優先してよ。そうじゃなかったら、俺たちと行くことにしようよ。」
「……分かりました。そうします。でも、もし私が他の人と行ってる時にであったら、ちゃんと声をかけてくださいね?」
「邪魔しない程度でそうさせてもらうよ。」
電車に乗って帰るのは私と広瀬さんだけだったので、ゲームセンターを出ると別れて帰路に着いた。
広瀬さんと2人きりになるのは、ほとんど無かったから何を話していいか分からなくなる。
さっきまでの時間はとても楽しかったけど、今はとてもそんな雰囲気じゃない。
ただ静寂が流れてるだけだった。
何か声をかけようと思ったけど、何を話せばいいか思いつかない。
こういう時どんな話題を振ってたっけ?
満さんたちと普段話してることを思い出すんだ!
「………。」
「………。」
考えれば考えるほどドツボに嵌まったように思考がまとまらない。
せめて、簡単なことでも。
「きょ、今日は楽しかったですね。」
「そ、そう、だね。」
ギクシャクしながらの会話だったけど、話題を振ることはできた。
何故広瀬さんとはまともに話せないのか分からないけど、モヤモヤする。
だから、もう少し勇気を出して話してみよう。
「広瀬さんって、ダンスが上手だったけど、ダンスを習ったりしてたの?」
「そんな…事ないよ。」
「そうなんだ。てっきり習ってたのかなって、思うぐらい上手だったよ。」
「褒められるほどのものじゃないけど…ありがとう。」
広瀬さんの顔が少し赤くなっているように見えた。
会話の反応はいい感じかな。
「なんかごめんね、話題振ってくれて。」
「そ、そんなつもりは、ないですよ。」
「分かってるから、いいよ。やっぱり、紅桜ちゃんとは出会いかたが良くなかったから、ちょっと話しづらくてね。」
それは私もだ。
そのせいで自然話し辛かったりする。
「それならさ、ここはちゃんと仲直りしませんか?私も、あの時のことで話しずらいなって思ってましたし。」
「いいの?」
「今後、話す事もあると思うので、ギスギスしたままは嫌なんですよ。」
「分かったよ。、、、あの時はごめんなさい。」
「謝罪をちゃんと受け取ったので私は許します。では、和解の握手をしましょう。」
握手を交わして、今までの関係をリセットする。
やっぱり、仲良くしてる方がお互い楽してくていいよね。
「私はここまでなので。今日はお疲れ様でした。」
「お疲れ様。帰りは気をつけてね。」
「はい!」
電車から降りて、広瀬さんを見送る。
見えなくなった電車をせに、私は家に帰った。
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