1
「あれっ、ここは…」
気がつくと果てしなく真っ白な空間にいた。
キョロキョロと周りを見ていると後ろから
「やっと気づいたー」
と、声をかけられた。
声をかけてきたのは、10歳くらいの女の子だった。
「あなたは誰?というか、ここはいったい何処?」
「うーん、ここは現世とあの世をつなぐ場所みたいな所かな。」
あの世…?
「あの世って…」
何を言ってるんだ?
現世とあの世を繋ぐ場所…言ってることがわからない。夢か?
「夢じゃないわよ、あなたは現世で一度死んだのよ」
死んだ!? なら、俺はなんで死んだ?だが、死んだ記憶も無いし、なぜ、こんな所にいるんだ?
急に死んだって言われても…
そもそも、この女の子はいったい誰なんだ???
「ごめんねー、混乱させちゃったみたいだね。まずは自己紹介するね。私は君たちの言うところの神様ってやつだよ。あとね、君は今魂だよ」
「君が神様?魂!?」
「あんた自分のことをみてよ、魂だから身体がないんだよ。」
そう言われ、自分の身体を見ようと思ったが、あの女の子が言ったように自分に身体がない、いつも通りの感覚なのに身体がないとか変な感じだ。
「さすがに、死んだ人間の身体を再現するのはめんどくさいからねー」
「しかし、死んだ俺がなぜここに?」
「実はね〜君に異世界にいってもらいたいんだよね。」
「異世界⁉︎」
「そう!異世界、君そうゆうの好きでしょ」
そう言われると、確かに俺は異世界転生ものの小説などよく見ているオタクだ。
急に異世界に行けと言われたが、実は内心相当興奮している。だけど本当に異世界なんてあるのか?
「昔から異世界や異世界転生ってゆーのは稀にやってるよ」
マジか……ほんとに異世界が実在してたなんて……
「まぁ、異世界に転生させるには、転生出来る魂を持ってないとできないけどね」
「じゃあ、俺はその魂を持ってたってこと?」
「そーだよ、君は転生出来る魂を持ってたからこの空間に呼んだんだよ」
転生出来る魂ねぇ…
「別に強制じゃないから嫌なら断っても大丈夫だよ。」
う〜ん、完全に信じたわけじゃないけど、異世界に行けるなら断るわけないな。
「本当に異世界に行けるならいってみたい!」
「やったー、ちなみに行ってもらう異世界は君がよく見てた小説に似た剣と魔法の世界だよ」
まぁ行きたい思ってたのと同じ世界だな
「まぁ、向こうの世界の人生を楽しんでね」
初投稿