九言目~今は言えません~
どうもえぬえるです。今回はとあるミスで同じ小説が2つ投稿されてたので今日の19時に投稿予定だったものを公開します。混乱させて申し訳ありません。
面白い話になっていたら幸いです。
それではよろしくお願いします。
「シロちゃん、銭湯行こうよ」
「…まさかマイちゃん徴兵令?」
「今21世紀だよ?」
「銭湯って温泉のことなのか…!?」
「まぁ、簡単に言うとそうだね。昨日ずぶ濡れになったし気分さっぱり洗い流したいと思って…」
「やったー!!私ずっと日本の『オンセン』に行きたかったんだよー!!」
「それなら好都合じゃん、さっさと用意していくよ!!」
「もうしたよ!!」
「早くない!?」
さすがに早すぎる気がしたのでカバンの中身を見させてもらった。
「…え?財布と家の鍵とタオルだけ?」
「え?何かダメなことあった?」
「ちょっと…大事なアレが入ってないじゃん!!」
「アレ…?」
一体何なのだろうと気になりながらタンスから取り出そうとしているものを見つめた。
「まず下着!!帰る時もそのまま付ける気なの!?」
「おっと!!それは必要…」
「それとヘアゴム!!私はまだしもあんたは髪短いんだから付けていきなさい!!」
「確かに…」
「それから今から行く銭湯にはシャンプーがないから持ってきて!!」
「アイアイサー!!」
敬礼のポーズをとって私はシャワー室へ向かった。
「隊長!!ただいま物資を獲得し帰還しました!!」
「よし、ご苦労!!それではゆくぞエデンの園へ!!」
「サーイエッサー!!」
「…なんか今日寒くない?」
「たしか今日風が強かったんだよね…帰る?」
「もう目的地目の前で帰る人居る?」
他愛もない話を繰り返している内に私達は目的地に到着した。
「それじゃあ早速…」
「楽しみな気持ちはわかるけどまずお金払わないといけないから待って」
「はーい…そういやマイちゃん銭湯詳しいね?」
「なんか…ここの銭湯は記憶に残ってるんだよね。懐かしいような…」
話の続きが気になったが(このままいくと親達の話になるかもしれない…)と感じた私は話をそらすため
「まぁいいや!!とりあえず入ろうよ!!」
と言った。
「日本では確か友達が服を脱いでる時に胸の話をするんだよね?」
(アニメの悪影響だ…)と思った。
「そんなことないよ、そんな人の胸の話なんかいちいちしないって…」
「でも私よりマイちゃんは胸ありますね。」
「話聞いてた?」
「身長は小さめなのに…」
「たったの3センチしか変わらないでしょうが」
「全部栄養を胸部に…」
「遺言はそれで十分か?」
「ちょっと待ってくださいやめてください私の胸持ってどんどん力加え痛い痛い」
「意外と広ーい!!」
広い公園の砂場くらいの大きさの湯船と温泉宿の半分近くある広さにシロちゃんは圧倒されていた。
「じゃあさっさと洗って帰るよ」
「えっ!?温泉は!?」
「風呂はまた今度にしようよ、まだ病み上がりだしさ」
「嫌ですよ!!入ります!!今核爆発起きても私は入りますからね!!」
「…分かったよ入るよ」
シロちゃんの強い意志に敵わず、私は風呂に入ることになった。
「はぁ…極楽浄土ですぅ…」
「…すごい素に戻ってきてるね」
「そうですかぁ?いつもこんな感じですけど…」
「いや…まぁいいか」
そこまで敬語を強制させることも無いな…と思い立ち、私はそこまで何も言わないようにしようと思った。
「あ、聞こうと思ってたことがあってさ」
「なんですかぁ?」
「なんで日本に来たの?ただ私がいるからとか日本が好きだからって理由だけではないと思うんだけど…」
「……」
「あ…言いたくなかったら別にいいんだよ?」
「今は言えません。でもいつかお伝えします…」
「…分かった」
カポーンと桶の音がした。喋っていたらそこそこ長く入ってしまっていたようだ。
「それじゃあ帰ろう。明日休みとはいえ長風呂は体に良くはないし」
「そうですねぇ…ふぇへへ」
「…まぁこれだけ入ればのぼせるのも無理ないか」
私はシロちゃんを背負って着替えさせ、銭湯を後にした。静かな街がとても心地よく思えた…おもえ…おも…
「重い…!!見た目痩せてんのに……!!」
私は足を引きずりながら家に着いた。ちょうど時計は10を差し、コンコンとノックをした。私はその重さからの脱却からか、それとも家への安心感からか勝てそうもない睡魔に襲われ、ソファで寝てしまった…。
仲良しな感じを今回でできるだけ引き出せたらいいなと思って考えたストーリーです。こういうの好きなんです。次回の話…まだ思いついてないです…←
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