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魔王討伐は勇者のお仕事  作者: パルコム
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魔物の脅威

魔物という生物が現れて千数百年。その長い年月の間いくつもの国々が移り変わっていったが、いつでも対魔物という問題、魔王を如何に殺すのか。ある時は一国を滅ぼす量の戦力を注ぎ、またある時は暗殺、戦略を巡らせて篭絡、そして共に生存の道を選ぼうとした国もあった。


しかし、いずれも失敗に終る。膨大な戦力はそれ以上の力でねじ伏せられ、忍び寄ったが結果、国ごと滅ぼされることもあった。逆に張り巡らされた策に溺れ、共存の道は国を干上がらせた。いくつもの国が滅んでいくところを目の当たりにした人類は将来魔物に滅ぼされると誰もがそう思った。


それから今より八百年前にとある一国に一人の男が現れる。当時その国は魔物たちの占領に抗い、多くの犠牲をだしながらも国を守り抜いていたが、食料は底をつき、兵士たちは疲労し、戦況は悪化の一途をたどっていた。そして大規模な魔物たちの軍による攻勢。国の運命が尽きようとしていたその時、一本の剣を持つその男は信じられないような力で魔物の集団を薙ぎ払い、魔物の一軍をいとも簡単に一掃する。そうして掴んだ人類初の勝利。それからというもの男は国々を転々とし、次々と魔物たちに対し圧倒的な力を見せる。その姿を勇者とたたえ、その強大な力は人類に勇気と力を与え、勇者たちは次々と魔王軍たちを追い迫る。そしてついに人類は魔王討伐にあと一歩に迫った。


しかし、勇者が勇者であり続けることはできなかった。魔王との一騎打ちに乗り込んんだ勇者は自身の命をかけた戦いを挑む。しかし、無念にも魔王に勝つことはできず、瀕死の重傷をおった勇者はかろうじて魔王城から退散する。そうして、王国領土へ戻るその帰路で命が尽きてしまう。

それと同時に、勇者の命がけの攻撃のおかげか魔王に少なからず影響を及ぼした。彼が魔王への挑戦にしばらくの間、魔物たちの攻撃はやみ、勇者の行いなど露知らず、人々は勇者が魔王討伐に成功したと信じきっていた。



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