001.出会いの前
本編半周年企画2-2です!!
♪なんで君の存在は AIを愛にコンバートするの?
無限のカオスを悪くない All right! 明日を越えて
僕の家は父母と僕の3人家族だ。
父母も共働きで会社ではエリート社員だ。2人は年が近く、周りから勧められて結婚した。だからといって仲が悪いわけではない。むしろ、愛が無かったからからこそお互い仕事に集中できたし、お互いの忙しさがわかっていたからこそ良い関係が築けていたらしい。今もそうだ。
だが、ある日それが変わった。僕という存在によって。
僕が生まれたての頃は、母親が産休を取っていたからよかった。だが、産休なんて半年しかなかった。
僕は保育園に通わさせた。だから昼間の間は何の問題もない。だが、保育園が閉園となる19時には僕を引き取らなければならない。引き取らないと保育園に迷惑がかかる。だから引き取る。仕事が忙しい両親は毎晩毎晩、僕をどっちが保育園に引き取りに行くかでもめていた。それだけではなく、引き取ったら引き取ったで、僕の世話をしている間中ずっと、「仕事が仕事が」と迷惑そうにしていた。
僕は幼かったのもかかわらず、いつも、いつか引き取りに来ないで、両親が僕を捨てるのではないかという恐怖に駆られていた。だから、せめて迷惑を減らそうとした。そのために子供特有の好奇心を捨てた。子供というのは、好奇心が有り余っているから、こっちへうろうろ、あっちへうろうろして親の手間を増やし、親に迷惑をかけるのだ。なら、それを捨てさえしてしまえば親が迷惑がらない。
しだいに、僕の好奇心は人へのものもなくなった。なので、保育園では友達が全くいなかった。
そう、僕のEmotionは止まってしまったのだ。
本格的に話が進むのは次話です。打ち込みが終わるまでお待ちを!!
ちなみに冒頭の歌は、前回と同じ歌です。続きです。