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異邦の竜騎士  作者:
第一章 エルフの森
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ゴミみたいなもん

 ヤバイ……俺は直感的にそう思った。


 蛇に睨まれた蛙……いや、(ドラゴン)に睨まれた人間(エサ)と言っていいかもしれない。


 ―――相手は飛竜(ワイバーン)か……


 しかも銀色の飛竜だと!?見た事ないぞ!?

 体色が銀という事は、飛竜の中でもそれなりに上位の奴という事になる。


 まぁ、俺の赤竜と比べたらゴミみたいなもんだが……問題は奴が飛竜という事だ…

 飛竜は、赤竜を初めとした上位竜と比べてかなり知能が劣っていたはずだ。

 体色が銀色って事も加味すると、普通の奴より知性はあるかもしれないが、所詮は飛竜。

 装備さえあれば軽く捻れるが、流石に装備が全て剥げているのは不味い。

 下手に防具やらを再装備しようとしたら、攻撃態勢に入ったと見なされて即座に殺されるかもしれん…


 流石にそれは不味い。


 さっきの(ゴミ)竜を殺してレベル上がる寸前だってのに、よりによって飛竜に殺されるとかカッコ悪すぎ…

 それにしても、あのボスは思ったほど経験値入らなかったな…

 やっぱりストーリークエストの最終ボスってだけで、設定は豪華だけど後はゴミって奴か?


 ―――いや、今はそんなことを考えている場合じゃない。


 目の前の竜をどうするかを考えるのが先だ。

 装備が無い状態で殴り合うのは不味い。

 せめて剣があれば……なんとかなるかもしれないが…


 ―――相手がまだ何もしてこない内に観察するべきだ。


 奴の大きさは2m前後って所か。

 体色は白銀色。かなり珍しい種類だ。

 金色の両眼が鋭く俺を見つめている。


 ―――どうする?レア種の飛竜は通常種とは違う能力を持っていると聞いた事がある。

 白銀色の飛竜(コイツ)もその部類なのか?


 分からない。どう出ればいい…?

 竜言語で話しかけてみるか?……でも、飛竜に竜言語は理解できるのか?


 考えが纏まらないまま、長い時間が流れたと感じた時、



『人の子よ…貴方に頼みがあるのです』



 何処からか女性の澄んだ声が響いた。

 意外にも俺が慣れ親しんだ言葉を、飛竜(ワイバーン)が話したようだ…

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