新人社畜に一人暮らしはキツすぎる
「待てって!」
俺はこんな事聞いていない!俺は必死に抵抗したが、力が違いすぎる。
こんなんになったのは、あの日。
俺は、古味ノ(こみの) 部谷。
22歳のしがない新人教師だ。
教師の仕事は常に激務に溢れている。毎日、朝早く電車に乗られ学校につき、今日行う授業の教科書の確認。本来は教材研究をじっくりするべきなんだが、そんな時間なんてない。
そして、新人研修会の指導案の訂正の……訂正……。あとで先輩に見てもらい、また訂正しなければ。
参考書の1部を引用し、先輩方の見本をみて書き直す。それと同時に当日のワークシートをつくり、プリントの作成をする。授業も何回か練習しておかないとな。
「おはようございます!」
「おはようございます!」
子ども達が来る前に席に座り、挨拶をする。それができる教師だ。子どもの前では余裕をみせる。
子どもが話しかけたら、手を止め、顔色が悪かったら動かなければならない。
毎時間、何が起こるか分からない。だから気が抜けない。
毎時間授業ができるか不安でしかない。分からない授業はしてはいけない。
「この問題を読んで気づいたことはありますか?」
「きづく?うーん」
今の課題は発問だ。子供に分かりやすく、かつオープン、クローズクエスチョンを適切に使う。
「そうですね。ここの「のこり」があるので引き算になりますね。」
問題が書いた紙を配り、線をひかせる。児童の実態に応じて対応していく。
昼休み
「先生!けんか」
「わかった。ありがとう。」
「うわーん! たたいたあ」
「赤いね。〇〇さん。どうしてたたいたの?」
仲介もして、保健室に連れていく。あとは放課後に保護者に報告しなければな。ほかの先生にも協力を依頼しないとなあ。
「さよならー」
そして、1日がおわる。今日は今からすれば明日の準備もできるだろう。
ピンポンパンポン
「緊急会議をします。集まってください!」
「えーっ」
まだやることあるのに。
「教育委員会からです。最近不祥事がおおいです。特に子供に対する……」
馬鹿らしい。彼女すらいないのに子どもにどうしたら目を向けるのか。いやだからこそ起こるのか?
「チーム学校として周りと連携をとり……」
周りが俺をみる。男だからとやめてくれ。まあ俺しか独身はいないからなあ。
重苦しい会議が終わり、保護者の連絡をして、終わりきらないまま家に持って帰る。
「……ただいま」
今は20時。
コンビニで弁当を買い、パソコンをうちながらご飯を食べる。
周りはゴミだらけだ。ごみ捨ての動きすら体力を削れない。ふくろにいれるのも面倒だ。シャワーもしなきゃ。
「一人暮らしはきついなぁ」
そんな時にハウスキーパーの広告がめにはいった。
「やっぱ暖かいご飯に、綺麗な部屋がいいよなあ。給料はあるんだち頼んでみるか」
5万か……やはり人を寝泊まりさせて拘束するのだから高いよなあ。
その時、1番下に周りの人より若い男の写真があった。
料金0円でも可?しかもお試しで来てくれるのか。
俺はあまりの多忙から無意識にクリックした。