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父を探して
これは前作、女高哀史の続きとなります。
俺の名は数希。カズキだ。今、俺は警察をやっている。警察と言っても片田舎の部署に所属している低階級の警察だ。俺には両親が居たらしいが、どうやら母が15の時に俺は生まれたらしい。それを知った父は逃げ、子育てに疲弊した母は自殺。顔なんて覚えていない。俺が1歳くらいの時らしい。けれどそんなことは今まで気にならなかった。何故なら今の育ての親が教えてくれなかったからだ。教えてくれたのなら俺が家を出る時だった。突然、自分たちは育ての親ではないということを知らされて唖然とした。当たり前だ。それから俺は実の両親に興味を持ち始め色々調べた結果、今に至る。俺は母よりも逃げた父のことを調べたいと思った。警察の信念がそうさせたのだろうか。けれど俺にそんな権限はない。まだまだ新米の警察官だから人を動かせるような力は持っていない。そこで俺は実家がある△△市で有名な探偵に頼ってみることにした。