結晶の研究者
僕はウィックス、趣味で魔法研究をしている者だ、今日は乾燥した砂漠の中で一人で研究に勤しんでいた
「たす……けて……」
「……?」
突如、僕は微かな声を拾い外へ飛び出す
珍しい、お客様だかなり大変な目に遭っているらしい
お客様は砂漠の真ん中で倒れていた、ここで何故人が転がっているんだ……?とにかく救出が先だ
「ソウルクリスタル」
僕は取り敢えず応急処置でソウルを回復させる結晶魔法を唱える
ソウルはゲームで言うHPにあたるもの、MPで言うとマナに近い
「ぅ……うう……」
……その場しのぎはできた、だがソウルが潤沢でも体内の水分や栄養が増える訳ではない、体内の栄養の消費を限りなく抑えられるに過ぎない、つまり僕なしではすぐに餓死してしまう
それとお客様の事だが……
何故ここに放り込まれたか分からないくらい幼く、さらに可憐な顔立ちをしているのだが何処か幸薄な風貌が可愛くて可哀想だった
あと別の話だが何処とは言わないが年不相応の大きさをしていた
だが食料はどうする……ここじゃまともに食べれるものなんて無いし僕の拠点にも最低限しかない、それに倒れていた彼女に不自然な火傷の痕がある……この火傷は……まさか……
ビュォォォォォォウ……
急な突風……これは……!
僕は彼女を抱えて拠点に駆け込む
そして逃げる僕の後方には……
グロォォォォォォォォォォ!!
全く……次のお客様はレイズドラゴンか……
このドラゴンはドラゴンの中でも最大級の戦闘能力をもっており全身が逆鱗に覆われ、何かの間違えで触れよう物なら世界の果てまで追いかけてくると言われるとても厄介な奴だ
だが、そこまで執念深いなら僕にとっては好都合だ、僕の一番得意なやり方通る筈だ……その為にはまず……ここを凌ぐ!
グボォ!
巨大な口から灼熱の炎が放たれる
「クリスタルシールド」
対しウィックスは結晶魔法を放ち後方に浮遊するクリスタルを生成する
ブォォッ!
僕の展開する結晶魔法は破壊するのは簡単ではない
グォォッ!
今度は爪でシールドの破壊を試みる
バリィン!
流石に破壊された、だが再びシールドが生成される、この魔法の強みは使用するマナが少なく再使用までの時間が短い、とにかく時間稼ぎに特化した魔法だ
そうこうしているうちに拠点に入った
「大丈夫かい?」
「ぅぅ……っぅぁ!!ドラゴンは!」
目を覚ました……まだ生きてるようで良かった、死なれてたら困ってしまうからね
「こっちに来てる、だけどここなら安全だ」
この拠点は結晶魔法の自動防御を施されておりは文字通り鉄壁だ、だがこのドラゴンを放し飼いするわけにはいかない
「冷蔵庫に気持ちばかりの食料があるそれで今を凌いでくれ僕は空飛ぶトカゲを狩って来る」
僕はカッコつけた言葉を添えて外へ出た
こう言えるのは勝利の確信があるからだ
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