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小品

白い訪問者(SFバージョン)

作者: 星野☆明美

一面の銀世界。毎年恒例の雪。

そんな時期に空から異星人が降りてきた。

形状は結晶。白くて雪に酷似していたが、何かに接触すると、発熱する性質があった。

健は雪かきの最中だった。屋根に積もった雪を下ろす作業。

「あちー」

働きすぎだろうか?と彼は思った。しかし、降ってくる雪が頬に触れると熱い。

「感覚麻痺したかな?俺」

しかし、思い違いではなかった。

積もった雪がぐずぐずと溶けてゆく。

ざざざざざ。

「あぶねー」

屋根から溶け始めた雪と一緒に滑り落ちそうになる。

わー!きゃー!

あちこちから悲鳴が。

「やべー、降りられなくなった」

屋根の上で立ち往生。

じゅー。

溶けた雪に新しい雪?が触れると蒸発するのが見えた。

「なんか変だ!」

なにが起きているのだろう?

雪国は、あっという間に雪が無くなってしまった。

「春が来た。……わけないか」

白い訪問者は後から後から降りてくる。

手袋をはずして掌ですくうと、手がやけどしそうに熱くなった。

「まじかよ」

冷たい雪の反対で熱い。きゆ。

冗談はさておき、健はほうほうのていで屋根から降りて他の人を助けに行った。

「なにが起きているのかね?」

腰を打って痛がっている男性が聞いた。

「俺にもわかりません」

みんな、空を仰いだ。

異常気象で片づけられたが、原因不明の出来事として記録された。

今年も大雪だ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] この異星人は雪同様消えてしまうのかな? ともあれこんなことが起きたら怖いですね。 企画参加ありがとうございました!
[一言] 知略企画から伺いました。 ……便利かもしれない!と思ってしまいました。 一気に水が流れて大変かもしれないけれど、融雪能力としてすごいいいなと思ってしまいました。 木々や家が燃えるほどの発熱…
[良い点] 「知略企画」から拝読させていただきました。 不思議な感覚ですね。 本当にそういったものがあったら大変でしょうけどね。
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