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第75話

第75話です。

 昼食を終えると俺達はまた部屋に戻った。ベッドの上に乱雑に広げられた漫画達は利根里さんが訪れてからたった時間の長さを物語るようである。

 利根里さんはほとんど読んだことのないシリーズばかりなのでまだ読み飽きていないようだが、さすがに俺は全て読んだことがあるのでそろそろ新しいシリーズが読みたくなってくる。


「んー、新しい漫画が買ってこようかな……」

「新しいの買いに行くの?」

「うん、ちょっと悩んでる……。俺は全部読んでるしそろそろ新しいシリーズも買おうかなって悩んでたからさ」

「じゃあ一緒に買いに行く?」

「え?」

「いや、私こう見えても漫画にちょっとは詳しかったりするんだよ!偶然碧染くんが読んでる系のものに疎かっただけで、私が読む系のものはどんとおまかせあれなのだ!」


 自身の胸元を拳でトンっと叩きながら自信ありげにそう言う。


「なんか、それはすごく気になるね。利根里さんがどんな物を読むのか」

「でしょー?という事で近くの本屋さんに行って買いに行かない?割と近くにあったよね本屋さん」

「まぁ、あるにはあるけど、あんまり店は大きくないよ?」

「大丈夫だって!すごく有名どころで人気だから、多分置いてる!」

「なら行ってみる?」

「いえーす!」


 利根里さんの元気な声を聞きながら俺は外に出る準備を始めた。後ろでは利根里さんがコートを着始める。



◆◇◆◇



 家を出てから少し歩いたところにあるこじんまりとした書店。昔からあるので店主のおじさんとは顔見知りでたまに置いていない本は取り寄せてもらったりするが、ここ最近はあまり行けていなかった。


「おぉ、京介久しいな」

「あ、どもっす」

「その隣の可愛い女の子はお前の彼女か?」

「いや、クラスメイトです」


 そう言うとなぜか隣に立つ利根里さんは少し不満そうにプクりと頬をふくらませた。


「あれ、何か嫌なこと言っちゃった?」

「いいやー?別に何も間違った事は言ってませんでしたけどぉ?」

「なら、いいんだけど……」


 尻すぼみ気味にそう言うと俺はすぐに切り替えて「じ、じゃあおすすめの漫画教えて貰おうかな?」と言った。


「はーい、多分こっちでーす」

「は、はい」


 何だか不機嫌オーラは消えていない気がするがそこは鉄のハートで何とか持ち堪えるようにしよう。持ち堪えれるのかは分からないが。


ぜひブックマークと下の☆からポイントの方をお願いしますね!次回は、28日です。

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