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第285話

第285話です。

　社会現象という言葉を聞いたことはあるだろうか。いわゆる妖怪の友達をメダルで召喚したり、鬼の首を特殊な呼吸法で切り飛ばすアニメなどで起こった現象がまさに私の言いたいそれと同じなのだ。

　アニメだけで社会現象が起こるわけではない。それはもちろんアイドルやドラマにだって存在するわけで、今回の場合はそれが私達Chatnoirが主題歌を担当したドラマだったというわけだ。

　ドラマは放送されてから週を重ねる毎にネットでの評判が上がり、さらにまだ放送が終了すらしていないのにも関わらず、続編を希望する声が続出するほどだった。

　もちろんドラマがバズりにバズったという言葉当然その主題歌を担当する私達にも色んな人から注目が集まる。最近では音楽番組に呼ばれて演奏しにも行った。生放送ではなかったので緊張はそれ程することはなかったが、これを経験した上で感じることといえば生放送で音を一切外すことなく歌いきるバンドマンってこれいかにと思ったことだうか。さすがに生放送になれば私は噛み噛みになるし、なにより心臓がバクバクすることは避けられない。

「緊張からのお布団は最高の時間〜」

　完全解放に歓喜しつつ、私は後輩くんにLINEを送る。

　内容は今度テレビで放送される、私達Chatnoirに人気俳優2人がインタビューする番組を一緒に見ないかというお誘い。既読はものの数分で着き、返信も返ってきた。

『分かりました。一緒に見ましょ』

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