第221話
第221話です。
バイトを終えて家に帰る途中私はコンビニに寄る。目的は今日の晩ご飯の調達だ。いつもは自炊してシェアハウスしているみんなと食べるのだが、たまに全員が外に出ていて私1人だけという時がある。そういう時にはこうして楽することにしているのだ。
今夜はレトルトのハンバーグ。レトルトだからといって侮るなかれ。お肉のジューシーさはもちろん、肉厚でコンビニオリジナルのソース付きだ。おかげでこうして実家を出てから1人の食事の時はこれによく助けられている。
家に帰ってから私はカバンなどを部屋に置くとラフな服に着替えて1階に降りる。キッチンに直行してから私は鍋に水を張った。そしてIHに鍋を置いてから電源を入れて沸騰するのを待つ。沸騰してからはハンバーグをパックに入ったまま入れて、5分程待つ。鍋に蓋をしてタイマーのセットも忘れずに。
ほんの少し空いた時間に私はお金の管理を少しする。今月の出費と反対に収入。浮いた分は幾らか貯金に回し、あとは自分の好きなことに使うのだ。
実家を出てからこうしたお金の管理も自分でするようになるので無駄遣いが極端に減ったような気がする。好きな事に使う用のお金も結局は使い切ることなく余ってそれも貯金に回したりしているので、割と私の銀行口座は潤っているのだ。多分同年代の大学生の子よりも遥かに。まぁ、大学生とは違って私はバイトかバンドかの二択しかないからってのも大きな理由なんだろうけど。学生は一日の大半を勉強に拘束されてしまうから仕方がないだろうし。
そういえば大学で思い出したが、後輩くんの勉強の方は順調だろうか。アスナちゃんと違って受験をする彼はかなりストレスのかかる環境下に今身を投じているのは間違いない。時々後輩くんと連絡を取り合っているアスナちゃんが勉強の事を教えている様子も見かけているし頑張っているのは何となく分かるのだが。たまには私から連絡してみようかな。
そんな事を考えていると5分という短い時間は一瞬で過ぎるもので、ピピッとアラームが鳴るのだった。
「さ、私は晩ご飯の時間ですよ、っと。お、熱ちち……」
親指と人差し指でできるだけパックの熱くない場所を持ちながらお皿に一時避難させる。そしてハンバーグを入れるためのお皿を取り出すと、そこに切り口から開いたパックの中からハンバーグを出した。たちまちキッチンにはソースのいい香りが漂い始める。
「んふふ〜、美味しそ」
ウキウキとしながら私はほかの食器類とお米をお茶碗につぐと私はテーブルにそれらを並べた。
あとは手を合わせて頂きますと言うだけ!
「よーし、頂きまーす!」
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