第220話
第220話です。
オーディションを終えてから数日経った後、私はバイトに勤しんでいた。田舎から出てくる前に経験していた服屋さんでのバイト。それを活かして今でも大阪の大都会で私は服屋さんに勤めている。
「いらっしゃいませー」
定期的に入口から入ってくるお客さんがいないか確認しつつ声を出す。都会の真ん中にあるのでいつ見ても基本的にお客さんが常時入ってくるので声は出し続けないといけないのだが。
それと私はバイトという身分でありながらその実力を認めてもらうことが出来て、現在は正社員の人と何ら変わらない仕事をさせてもらっている。その分お給料も他のバイトの子より少し良かったりするのだ。
うんうん。バンドマンは楽器にお金がかかるからね。これはとってもありがたいことよ。
「あの、すみません。この服のMサイズありますか?」
「はーい、少々お待ちくださーい」
お客さんから服を預かり、タグをスマホで読み込んで在庫があるか確認する。在庫を確認し終えると私は店舗奥にある倉庫から在庫を取り出す。
「こちらで間違いないですか?」
「はい、ありがとうございます」
ぺこりとお辞儀をして離れていくお客さんに私も頭を下げながらまた作業に戻る。定期的に服を畳直して見栄えを良くしながら、困ったお客さんがいないか探すのだ。
お、この服アスナちゃんに似合いそう。これはメグさんの雰囲気によく合いそうだなぁ。
こういう所に勤めるとよくこの服が誰に合うとか考えてしまう。悪い事では無いのだけど時々仕事に支障が出そうなことがあるから注意しなければならない。
と思いながら、次は後輩くんに似合いそうな服装を見つけてしまって。
私ったら……学習をしないねぇ。
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