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第208話

第208話です。

 どれくらいまでゲームに没頭していただろうか。少なくとも気付けば気を失う程にはゲームをしていた、ということしか分からない。

 俺はソファの上で目を覚ました。ちょうど俺の足元の辺りにアスナさんが座り、そのまま俺の太ももを枕にするようにして寝ている。

 どうしよう。このままだと、俺は動けない。

 家主であるアスナさんを俺の勝手な都合で動かして睡眠の妨げをするのは如何なものかと思うのだ。

 ひとまず動けないならアスナさんが起きるまで耐えるのみという事で、俺は気を失った時からそのままのテレビ画面に目をやる。そして映っているのは「死んでしまった」の赤い文字だった。

 おそらく気を失ってからしばらくしてゲーム内時間が夜になったのだろう。その際にゾンビ等に殺されてしまったらしい。当然プレーヤーの俺達は寝ているので反撃も逃げも防御もできず、ただただ俺のキャラクターは殴り殺されただけなのだろう。

 アイテムもロストしているし、何より死んでから既に時間がかなり経過している。失ったアイテムは文字通り二度と手に入ることはないだろう。

 あの量の鉄を失ったのはかなりの痛手だ。1時間やそこらで集められる量じゃ到底ない。それに松明も失ったし、燃料も消えた。そして食料と、何より大切な武器と防具。これが無くなったのが最も精神的に堪えるものがある。


「しょうがない……やるか」


 アスナさんを起こさないために俺は体を横にしたままの姿勢でゲームを再開した。そして、アスナさんが目を覚ますまでの間にできるだけ失った分のアイテムを集めるように努力する。

 そして起きてから1時間半ほど経ってからやっとアスナさんが起きた。寝ぼけ眼を擦りながら、少し乱れた銀髪の長い髪を手櫛で梳く。全体的に真っ直ぐに整ってきたら、何を言うでもなく無造作に立ち上がり洗面所に向かっていった。

 ……まだおはようって言えてないんですが。

 泊めてもらっている身でそんなのでいいのかと思うので、帰ってきたらすぐに言おうと決意してから俺はゲームを再開する。

 うん、ダイヤモンドはさすがにキツかったか……。


ぜひブックマークと下の☆からポイントの方をお願いしますね!次回は17日です。

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