表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
207/311

第207話

第207話です。

 ホクホクとしたゲーム大好きアスナさんには全く勝てなかった。俺の行動パターンを全て把握しているアスナさんは、俺がキャラクターを操作し切る前に弱攻撃を加えて行動キャンセルをして、一気に畳み掛けられるのだ。おかげでゲームが終わる頃には俺は灰と化していた。


「文字通り手も足も出なかった……嘘でしょ」

「ふっ、京弥は行動パターンが単純だからな、火力ゴリ押しで攻めようとするから簡単に隙が出来る。畳み掛けやすくて何よりだよ」

「うぐぅ……」


 確かに俺の戦略は単純明快な火力ゴリ押しなのだ。というか、ゴリ押ししか何も思い浮かんでいないだけなのだけれど。

 はたしてどうしたら俺が勝てるのか。


「まぁ、練習してきたまえ。次は別のゲームをするぞ」

「あ、はい」

「次は狩りにでも行くか」

「狩りかぁ……」

「ん、嫌か?」

「いや、嫌とかじゃなくて、家に俺も同じの持ってるんでそっちのデータがあった方がもっと役に立てるのになぁと思っただけで」


 実は何気にアスナさんの提案したゲームはやりこんでいるので、そっちの方が効率もいいと思うのだ。


「なら、このゲームは京弥が家に帰ってからにするか」

「じゃあどうします?」

「んー、じゃあブロックのやつにするか」


 アスナさんはそう言ってソフトを変えた。

 俺達はまたコントローラーを手にすると、前回の途中からワールドをスタートさせた。


「今日はどうします?」

「トラップタワー作るぞ」

「何のトラップタワーにするんですか?」

「ゴーレムで」

「じゃあ、建設現場は村の中心ですかね」

「だな」


 軽く紙に工程と必要材料、そして外見のイラストをおまけ程度に描くと、俺達は作業に入った。

 必要な石を大量に掘りに行き、そして石のブロックをハーフ状にクラフトし直す。そして、水入りバケツも二つ用意して無限水源を作ると、トラップの必要な部分の所に流した。

 作業を黙々と続けながら俺達は定期的にバンドについて話す。今先輩が缶詰をしている最中である事、オーディションにチャレンジする事、レベルが格段に上がった事など。


「カオリさんがやっぱり凄いよ。あの人はセンスがあっただけに加速度的に上手くなってる。私も今はそれに食らいつくので精一杯だ」

「アスナさんが食らいつくので必死……」

「おい、なんだその意外そうな目。私だって頑張らないと精度は落ちるし上手くならないんだぞ」

「で、ですよね。だけど、正直意外だと思ったのは本心です」

「というと?」

「その、初めて会った時からオーラみたいなものを感じたから……なのかな」


 実際にそのオーラの様な雰囲気に俺は会った時から飲まれ続けているのだ。だから、アスナさんから頑張るという言葉が出たのは驚いたのだ。


「オーラか……私にそんなものあるんだな」


ぜひブックマークと下の☆からポイントの方をお願いしますね!次回は15日です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ