第206話
第206話です。
「……なんだこれ」
勉強をしていく中で時折難問にぶつかってしまいシャーペンを動かす手が止まる。うんうんと頭を悩ませて悩んでいると、スマホゲームに勤しんでいたアスナさんが手を止めて俺の隣に座る。
「それは、この文法を使うんだよ」
「あ、そうなの?」
「例外もあるが、基本的にはこれでいけるぞ」
「へぇ〜、教えてくれてありがとう」
「ん」
さらっと教えてまたゲームに戻るアスナさん。
今の一連の行動を見て分かるのは、アスナさんはおそらく頭がいい。それもかなりいい。俺も決して頭が悪いわけではないが、それを遥かに上回るのだ。
この人、ゲームとベースだけしてる人じゃなかった。ちゃんと優秀な人だ!
クールでベースが弾けて、なおかつ可愛いって……無敵すぎないか?1人が好きっていう要素も加わるのだから、1人のキャラクター性として唯一無二感がすごい。
「よーし、今日はここまで」
「終わったのか?」
「あ、はい。何とか教えてもらったおかげですんなりと」
「そうか。なら、今からゲームするぞ」
アスナさんはそう言いながらホクホクとした表情でコントローラーを2つ持ってきた。俺は受け取ると、座り直して姿勢を直す。
よし、今日こそはアスナさんに勝つぞ!
とあるファイティングゲームの戦績。
アスナさん全勝‐俺全敗
ぜひブックマークと下の☆からポイントの方をお願いしますね!次回は13日です。