第202話
第202話です。
『エマージェンシー、後輩くん』
突如かかってきた先輩からの電話。ウキウキとしながら出てみると、予想とは全然違う第一声に驚いてしまう。エマージェンシーて……。
「どうしましたか?財布でも落としました?」
『私はそこまでドジじゃないよ?と、そうじゃなくてね後輩くんに会いたいって女の子がいてさ』
「はぁ、俺にですか?」
『うん。そこで是非とも会っていただければなと思ってるわけですよ。というか会ってくださいお願いします』
「急にへりくだってどうしたんですか。そんなにやばい事になってるんですか?」
尋ねてみると先輩は『あー』と声を漏らしながら気まずそうに話す。
『その、アスナちゃんがどうやったら会えるのかについて今すごく詰めて聞かれてて、顔を青くしちゃってるんだよねぇ。あんなに気後れするアスナちゃんは初めて見たよ』
「そんなにですか」
『そんなにです。トホホです……』
「なるほど」
俺はしばし考えた後にその件について了承する。
「分かりました。そのなぜか俺に会いたがっている人に会ってみることにします」
『ホントに!?』
「本当です。お金がかかるんですぐにとはいきませんけど、出来るだけ早く行きますね」
『ありがと!助かるよ!』
心の底から安心したような声でそういう先輩。
ふむ、先輩に頼られるのはやはりいい気分だ。
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