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第145話

第145話です。

「ねむ……」


 「くぁ」と大きくあくびをしながらコントローラーを操作するアスナさん。寝ぼけているのか、時々操作を誤って少し高い所から落ちてダメージを食らっていた。このまま行くとアバターが力尽きそうなので心配なのだが、俺は俺でそちらに意識を向け続けれるほど安定した状況じゃない。

 目の前にいる無数の敵キャラ。弓矢で遠くからチクチクとダメージを与え続けているのだが、何せ数が多い。多勢に無勢だと、矢が有限なこちらの方が不利なのだ。


「剣で倒すか……」


 このままでは埒が明かないと考え、俺は武器を弓から剣にと持ち替える。剣はまだ鉄製。だが、無いよりかは遥かにマシだ。

 ひとまず俺は弓矢を打ってくる敵キャラを先に倒すことにする。目視できる範囲にだけでも三体。近い所から俺はザクりと叩き切ると骨と矢を何本か手に入れた。

 次に近付くと爆発する敵。こいつはアンデッドではないので陽の光が出ていても生きる。よって優先的に消しておきたい存在だ。


「倒したいけどな……ゾンビが邪魔だ」


 歩行速度が俺達よりも遥かに遅く、かつアンデットのゾンビは倒す優先度としては一番下だ。しかし、こいつらの本当の怖さは対一の時ではなく、複数体を同時に相手にする時。そして今のあいつらは複数体で爆発する敵の周りにいるのだ。正直言って中心にいるあいつを倒したとしても、ゾンビに一気にやられてしまいそうな気がしてならない。

 少しの間安全圏から観察して作戦を考える。

 いくら経っても中々離れないので俺は強行突破する事にした。本当は爆発する敵キャラからは火薬が手に入るのだが、今回はそこにこだわっていられない。

 俺はスティックを前に倒してアバターを走らせる。そして中心にいたそいつに俺の存在を気付かせると爆発するように誘導した。後方からはシュー……っと起爆する寸前の音が聞こえた。そしてその次の瞬間爆発音が響いた。ほんの少しだけ俺もダメージを喰らいながら、後ろを確認する。


「おぉ……成功か」


 あいつの周りにいたゾンビは跡形もなく消し飛び、そしてそこには何が起こったのかを物語るかのように小さくクレーターが作られていた。


「ひとまず討伐完了か」


 ゾンビのアイテムを拾い、出来上がったクレーターを落ちてるブロックと手持ちのブロックで塞いでいると空が明るくなってきた。

 日が登り始めたらしい。

 倒していなかった遠くのゾンビやがいこつは、アンデットがゆえの特性により、炎に包まれ燃えていく。

 綺麗に一掃されていくそのさまを見届けながら俺は拠点に戻った。


ぜひブックマークと下の☆からポイントの方をお願いしますね!次回は13日です。

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