第115話
第115話です。
訪れたのは近くのファミレス。アスナさんがよく利用しているらしく、お気に入りの席もあるそうだ。
4人がけのアスナさんのお気に入りの席とはまた違う場所に案内されると、まずはドリンクバーだけ先に頼む。
「さて、ではどうするかについて話しましょうか。アスナちゃんは急に呼ばれて入る事になったけど、再度聞くね?バンドを私達と組んでくれる?」
「そりゃもちろん。オーナーにお前の入れるバンドが見つかったから来いって言われて来たぐらいですし」
「うん、ならアスナちゃんも決まりね!」
3人が話す様子を横目に見ながら俺は席を立つ。
「俺飲み物取ってくるんで、何か欲しいものあったら言ってください」
「じゃあ私コーラ!」
「え、えっと、私はオレンジジュースで」
「京弥、私は白ぶどうを炭酸で割ったやつでお願い」
「はいはい」
今日が初対面なのだから、メグさんの反応は分かるのだが、アスナさんは初対面とかそういうのを気にしないタイプらしい。
いや、それが嫌とかではないので別にいいのだが。
ドリンクバーの機会の前に立つとコップを手に持ってそれぞれに飲み物を入れていく。
コップ四個は俺の指でギリギリ持つことの出来る限界だ。負担をかけすぎないように入れる量には注意しつつ、慎重に運ぶ。
「ありがとー」
テーブルの近くに行くと俺の姿を見つけた先輩がそう言った。
「はい、これが先輩で、こっちがメグさん。で、これがアスナさんね」
それぞれに分配を終えると俺も座る。
隣に座る先輩は俺に小さく「ありがと」ともう一度言ってくれた。それに返すように小さく「いえ」と俺も言うとなんだか少しおかしくて笑ってしまう。
「京弥何で笑ってるの」
「いや、別に何でもないよ」
「じゃあ何も無いのに笑う変なやつ認定してもいい?」
「それはダメ」
変なやつ認定だけは避けつつ、俺は話を戻す。
「はい、先輩達はバンドについて話しててください。俺はそれを横から眺めてますから」
「そうだね。じゃあ始めますか!」
◆◇◆◇
そこからは色々と話した。卒業した後にどうするか、アスナさんが卒業するまではどこを拠点にするかなど。
アスナさんは現在大阪の高校に通っているらしいので、おそらくは大阪にしばらく拠点を置くことになるだろう。
「じゃあ改めてよろしくね」
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