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旭日の惑星  作者: 小林ミメト
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第陸話:無敵の肛門様VS毒角ウサギ後編

毒角ウサギの群れを難なく倒した富士見達だが、今度は、ボスの攻撃が富士見を襲った。

「てめえで最後か!」


そう言いながら俺は、左によけてそいつの攻撃をかわした。


「オマエ・・・ヨンヒキノムレノナカでイチバンツヨソウ・・・ダカラ、オレ、オマエ、タオス!」


「驚いたな、お前さん言葉をしゃべれるのか?しかも通じるとはな・・・。」


俺は、いつ不意打ちを食らうかわからないのでファイティングポーズのまま話した。


「アア・・・オレ、マホウツカエル・・・ダカラ、ドンナコトバデモ、ワカル。」


ボスは、首をコキコキ鳴らしながら話をつづけた。


「オマエ、オレのシモベニカマレツヅケテイタノに・・・ゼンゼンイタソウジャナカッタ。ダカラ、ツヨソウダとハンダンシタ。」


「そりゃどうも。」


「ダカラ・・・ココでオマエ、タオセバ・・・・オレ!サイキョウ!!!」


 そう言うとボスは、体をばねのように捻じ曲げて天高く跳躍した後、落下しながら両足を俺に向けた。


 「クラエ!!跳躍兎乱舞ホーンラビットダンス!!」


 「うをっ!」


 俺が寸でのところでよけたため、ボスが着地した地面がへこみその勢いで周りの地面が押し出され、小さな壁ができていた。


 「なんつー威力だよ!」


 「マダマダー!!!」


 上を見ると再び俺に向かって急降下し始めていた。


 「あたるかよ!!」


 俺は、ワンパターンなボスの攻撃をよけつつもどうやって反撃しようか悩んでいた。


 そうやっていくうちに俺は、ボスの攻撃でできた壁に阻まれて逃げ場を失っていた。


 「しまった!!」


「ヤットオイツメタ・・・。」


ボスは見事な着地をした後、不敵に笑い今度は壁を使って横方向に勢いよく飛び出した。


「コレで!オレ!サイキョウ!」


壁に何度も跳ね返っていくうちに俺は、よけきれずにボスの攻撃を喰らってどんどん痣を作っていった。


だが、しょせん俺の体は不死の体。作られた痣は、一瞬のうちに消えてなくなり骨も折れたところから速攻で再生していくのが分かった。


だが、このままではらちが明かないのは事実。隙を作るのを待っていると、彼もらちが明かないと思っていたのか攻撃をやめた。


「コレでもシナナイだと・・・!バカな!」


どうやら明らかに動揺しているようだ。当然だ。俺は、超速回復持ちである上に死なないからな。


俺は、スキを作るためにボスをわざとおちょくった。


「悔しかったら、その飾りの角で俺を装飾品にしてみやがれ!」


「ツノヲバカにスルナ!!モウオコッタ!!オノゾミドオリ、ドクのツノでクシザシニシテヤルァァァァァ!!!!」


 しゃべれるとはいえ、しょせんは魔物。隙ありと見た俺は、半歩ほど素早く移動した後に左足を軸に一回転して右足の先に力を入れることを想像して、ボスの背中に回し蹴りをした。


「オラアアアア!」


バキャアアアン!!!


「ガハアッ!!」


すると、ボスウサギは、予想以上に勢いよく吹き飛び、壁を破壊して何回も回転してはねながら最後は砂埃を上げて仰向けの状態で止まった。


確認のために近づいてみたが、仰向けのまま動かないので死んだと思われる。


俺は、先程の龍の分も合わせて合掌した。すると、俺はボスウサギの体の中に何かがあるのを感じてG3OPに言った。


「G3OP。こいつも解体してくれ。」


「任されたゾイ!」


 G3OPは、しばらく解体作業を行っていたが何かを見つけたらしく手が止まった。


「どうした?」


「何かが緑色に光っているゾイ。」


見ると、死んだボスウサギの体から緑色に光る物体が浮き出ていた。


「切ってみるゾイ。」


取り出してみるとそれは、四角錐を底で対にして合わせたような緑色の小さな石だった。


 「これはなんゾイ?」


 G3OPは、その緑色の宝石を手に取って不思議そうに眺めた。


 「もしかしたらこの星の鉱物資源なのかもしれないわ。向こうに帰れたら、私が持ち帰って分析してみる。」


 檸檬は、白い手袋をはめた後G3OPにその宝石を渡すように、自分の右手のひらを彼に突き出した。


 「RPGみたいにゴールドと換金せんのかゾイ?」


 そう言いながらG3OPは檸檬に緑の宝石を手渡した。

 

 「ロボじいちゃん。ここは異星よ、この宝石の価値を知らない人だっているかもしれないし・・・。」


 「檸檬はん。ところで、このでかい角ウサギの死体はどうするでありんすか?」


 「放置して疫病が蔓延したら厄介だけど、バッグに入りきらないだろうし・・・。」


 俺は、それを聞いて一つの案を思いついた。小説の中で異世界転移や転生する主人公が偶に持っている能力、異空間収納が俺には使えるのではないかと。


 試しに空間を爪で引き裂くような想像をした。すると、目の前の空間が裂けた。


「え?今何をしたのでありんすか?」


「空間を引き裂いたゾイ!!まさか、それって異空間収納って奴かゾイ!?」


「ああ、多分な。檸檬さん、試しにそこにある小石をこの空間に入れてみてくれないか?」


「あ、ハイ。」


 檸檬が試しに空間の隙間に小石を入れてみると、小石は破壊されることもなく暗闇の中に消えていった。


 俺は、意を決してその隙間に手を突っ込んで、先程入れた小石を取り出そうとした。


 「ちょっ!富士見さん危ないですよ!」


 檸檬は、顔を赤くして両手のひらを頬に当てて叫んだ。


 それに構うことなく俺は、小石よ出てこいと頭の中で念じた。すると、何かが俺の手の中に納まる感じがした。引き上げてみると、そこには先程檸檬が入れた小石が俺の手の中にあった。


 「すごい!一分もたたないうちに小石を見つけるなんて。」


 「ああ、これで入りきらないほどの荷物も楽々入れられるかもしれない。」


 俺は、G3OPに頼んでボスウサギを頭、胴体、手、足、角に分けてもらった。


 「こんなもんでどうゾイ?」


 「完璧だ。あとは、どうやってこの能力を隠すかだな。」


 「なぜでありんすかえ?」


 「こいつは、この世界じゃまずお目にかかれない珍しい能力かもしれないからな。これを狙って商人が集まってきたら厄介だ。」


 それを聞いたG3OPは、妙案があるのかニヤついていた。


 「ならば、隠すのにおあつらえ向きなものがあるゾイ。」


 「なんだ?」


 俺がそう尋ねると、彼はお腹のところの格納庫から見覚えのある白いポケット状のものを出してきた。


 「テッテレテッテッテーテッテー!四〇元ポケットォ~!」


 「ちょっとまてぇ!!!!」


 「なんゾイ?これならばこの世界の商人どもにつかまらずに済むじゃろ?」


 「別の組織につかまるわ!なんつー危ないことしてんだてめーは!!」


 見かねた檸檬は、自分のリュックサックの中で異空間収納を使うことを提案してきた。


 「ちなみにじいさんよ。あんた、どこにつけさせるつもりだったんだよ。」


 俺がそう尋ねると、G3OPはドヤ顔でに自分の腹の部分を親指で指した。


 「確信犯じゃねーか!!!」


 「それにしても暑いでありんすな。」


 そう言いながら、椿はピンクのパーカーを脱いだ。


 「確かに砂漠特有のカラッとした暑さだな。水が欲しいところだが・・・。」


 「あ、そうだ!確バックの中に水筒が入っていたはずです。」


 檸檬は、そう言うとバックから水筒を取り出して蓋に水を注いだ。


 全員で回し飲みをして一息ついていた時、聞きなれない言語で叫ぶ女性の声がした。


 ただ事じゃないと確信した俺たちは、急いで檸檬のリュックサック(の中の異空間)にボスウサギの肉片を詰め込んで、それぞれ臨戦態勢を整えて声のする方角へ走っていった。


 因みに俺は、念のため不死者であることがばれないように外から受ける魔力の流れを遮断するイメージを浮かべた。もちろん魔力索敵ができる人物がここにはいないため、これで不死者であることがばれないかどうかはわからないが。


悲鳴のする方向で何があったのか?次回をお楽しみに!


次回更新は五月七日です。

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